万人受けしない

読書の時間

東京には丸善という大規模な本屋があるのですが昨今の営業自粛要請の波を受けて勤務先に近い日本橋のほうは閉鎖中です。通勤に使っているJRの沿線のいくつかの駅には本屋もある商業施設の入っている駅ビルがあるのですが、食料品と薬局以外は片っ端から閉ま…

「宵越しの金は持たない」考

勤務先のそばの地下街は人が少なくてほんと出来の悪いSF観てるようでこんなのめったにないのでいちど見学をお勧めします…と不謹慎なことを書きたくなるのですが、東京を取り巻く状況はやはりシビアで、それについて書けばしんどくなってくるので、今日も毒に…

短歌の素朴な謎

なんだか日が経つにつれ、首都圏は出来の悪いSFよりどんどんシビアな状況になってる気がしてて、それについて書いたところでどんよりするだけなので、ちっともシビアじゃないくだらないことを書きます。 東武伊勢崎線のスカイツリー駅は以前は業平橋という駅…

本屋の記憶

まとまりのないことを書きます。 山と渓谷という雑誌が月の中頃の発売で、死んだ父から言われて昔住んでいた街ではそれを買いに本屋へ行っていました。お駄賃代わりに鉄道雑誌をちょっと目を通す・立ち読みするのが常でした。鉄道ファンというのは図書館に入…

続・B型猫説

さすがに面と向かっては言われないお年頃になってはいるのですが、大学生の頃・社会人なりたての頃は自己紹介などで触れなくても傍からはわかりやすいらしいB型らしく親しくなると「おまえB型だろ」「キミB型でしょ」といわれることが複数回がありました。た…

続・貴景勝関のこと

くだらないことを書きます。 サッカーはいまいちわかってないけど野球はそこそこわかる高校生だったので、石川星稜に同年代の松井秀喜というすごい選手が居るのを報道で知りなんとなく興味を持ち、どれくらいすごいのか知りたくて四国の強豪である明徳義塾と…

時間泥棒な罪作りな冊子

多くの百貨店でカードを出していてるはずなのですが、そのカードを客が使うと何を買ったかのデータが百貨店側に入る仕組みです。私は伊勢丹でカードを作っていて伊勢丹で服をセールのときなどに買うことがあるので、セールの告知がよく届いていました。それ…

御幣とナス天

両親が死んだ後も祭祀は相続財産なのでそのまま神棚と荒神は引き継いでいます。もしかしたらあまりメジャな行為ではないかもしれませんが、晦日祓いというのを氏子になっている神社から事前にもらっていて大晦日の夜には神棚を筆頭に四方を左右左と振ってお…

夕方読みにくくなる文字を前に

朝に早めに出勤するのが続いていておそらくそれと関係あるのか、もしくは加齢が原因なのか、午前中なんてことなかった大きさの文字が夕方になると読みにくくなることがここ数日続いていました。一時的だし痛みもないし眼科行くほどじゃないしその時間もない…

バカにはhard to liveな世の中

いまから30年くらい前の、いま40半ばのおっさんがガラスの十代どまんなかだった頃に、多摩では「なにげに」という言葉がありました。バレーのアタックが「なにげに巧いんだよ」とか予想外にとか思ったよりとか、そういう意味合いで使っていて、ただその「な…

11号車の匂い・貯蔵庫の匂い

いまはもうないのですがやたらやかましかった300系新幹線の頃に、11号車と7号車には以前は弁当やサンドウィッチのほかコーヒーが買えるちょっとした売店がデッキに隣接してありました。指定された席が11号車で、冬のある日、名古屋駅から乗ったときちょうど…

思考を狂わせる鴨肉

勤労学生だったころそれほど自由になるお金を持っていなかったことをなんべんか書いています。あたたかい蕎麦を喰おうと思っても鴨南蛮はけっこう良い値段で、カレー南蛮は想像ついても鴨南蛮がどういうものかは想像つかず、財布の都合もあって未知の蕎麦に…

「ちはやぶる」

百人一首を覚えなさい、覚えないと追試を繰り返す、というのが学生時代にあって、必死で百人一首を覚えた経験があって、なのでよくわからない歌を含めて選んだ藤原定家に対しての殺意というか恨み辛みを何度か書いてる記憶があります。 秋のものには「ちはや…

脳内の土井先生

「きのう何食べた?」というマンガがあるのは知りつつもほぼスルーしていてドラマもも視聴するつもりはなかったのですが、でも参考にしようとしてちらっと一度だけ夏前に録画しました。努力する前に努力することを放棄しているようでアレなのですが、一度だ…

英語をあまりしゃべれないやつが考える英語のこと

きっと何度も書いていると思うのですが、大学生になって英語で「マクベス」をやりました。かなり影響を受けています。中高6年英語やってたし大学受験もなんとかなったのだから大学の英語もなんとかなるだろうという甘い幻想を「マクベス」は打ち砕くには充分…

普通

東京から新宿や立川を経て高尾や甲府、小淵沢へ行く中央線という路線があります。その中央線は途中まで快速と各駅停車しかありません。よく訓練された多摩地区の中央線沿線住民的には普通というと立川や高尾から出る甲府行きや小淵沢行きで、どちらかという…

べったらを齧る

東京の伝統の漬物のべったらが甘いことを先日書いたのですが、ほかにも江戸味噌は甘いです。醤油と砂糖をつかう稲荷寿司なども東京以外にくらべて東京はどちらかというと甘く味つけします。でもって私が育ったのは東京です。死んだ両親も東京です。その血を…

保守的な舌

これから書くことは匿名を奇貨として書く、鼻先で一笑に付されそうなことです。 私は社会人になって一番最初に大阪に放り込まれてます。うどんのつゆの淡さであるとかの食文化は東京出身者には戸惑うことがあったのですが、わりとはやい段階で違和感を感じた…

抜けない感覚

パソコンを買った理由は帳簿のようなものをつける必要があったためです。なのでまずExcelを覚えています。そのときに忠告を受けて、パソコンってのは猫みたいなもので、寝起きはあんまり機敏でなくあついと動きが鈍くなる、猫がひとつのことしかできないのと…

「玉、砕ける」と香港情勢

何回も引用しているのですけど開高健さんの「玉、砕ける」という短編小説があります。イギリス植民地時代の戦後の香港で食事しながら友人に 白か黒か。右か左か。有か無か。あれかこれか。どちらか一つを選べ。選ばなければ殺す。しかも沈黙していることはな…

収集癖

毎日新聞には長いこと週一で西原理恵子さんの連載があります。ご家族のことを書くことがわりと多いです。今日の朝刊もそうでした。西原家のご長男は以前からどうも棒を集めていたらしく、ご長男が日本を離れた隙にその棒を処理したものの、大人になったいま…

バカにされることを怖がる性格

また昔話になってしまうのですが。子供の頃にメガネを作って貰ったあとニコライ堂が近いお茶の水の眼科へ通院すると、ご褒美に坂を下った淡路町にあった交通博物館へ連れて行ってもらったことがあります。SLの構造のほか、電車の運転台と台車とモーターの展…

聖地巡礼

わたしは愚かなので虚構とわかりつつも物語にのめり込んでしまうところがあります。虚構のなかに「よくわかる」「そういうことがあるかもしれない」ということをなにかしらのきっかけで見出しちまいって、熟読しちまうのです。 「みんなから『あいつ、いつも…

油照りと蚊

油照りという言葉があります。かつて仕えた京都出身の上司がその言葉をつかってて、最初意味がわからなくて、訊いた記憶があります。意味としては「じりじりとして暑い」とか「じっとしてても汗が出るほど蒸し暑い」とかなのですが、東京ではあまり聞きませ…

13とか21とか(追記あり)

森博嗣さんのミステリの登場人物の一人に犀川先生というのがいます。本職は工学系の助教授です。その犀川先生のクセのひとつがものを数えることであったりします。多くの人はそんなことはあまりしないことかもしれぬことのひとつとして描かれてるところがあ…

魔法瓶の呪縛

ほんと笑い話に近いのですが。 井上靖さんの詩であったか短編であったか、井上靖さんとおぼしき登場人物が子供の頃に2人で遊んで魔法瓶を転がしているうちに静かなんだけどなんともいえない複雑な音を立てて壊してしまった小咄が有って、その魔法瓶が壊れる…

飛ばし屋気質

私は中央線の沿線に一時期を除いてずっと住んでいます。でもって中央線のうちお茶の水から三鷹というところまで、オレンジ色の電車の中央快速線というのと黄色の電車の中央総武緩行線というのが並走します。中央快速とは名ばかりで停車駅は比較的多めです。…

「めんどくさい」にまつわること

よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、なぜそうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行…

海について不思議と思うこと

百人一首をテストで記憶しなければならないのにその百人一首は10代の私にとってわけのわかんないものがけっこうありました。歌人になるわけでもなく読解力や想像力が低いことがバレるとしても匿名なので痛くもかゆくもないので続けます。「わが袖は潮干に見…

短歌の効能

きっと繰り返しかいていることなのですが。 百人一首の中に「あいみてののちのこころにくらぶれば昔はものを思わざりけり」ってのがあります。百人一首を覚えなくちゃいけない課題のあった10代の頃、つまり、わけのわかんないのをたくさん選びやがって!とい…