家族法

同性婚を認めないことに関する札幌地裁の違憲判断について

私が勤労学生だった頃、民法の家族法の授業で出された質問が「なぜ同性2人では婚姻が出来ないのか」というものでした。手許に六法があるなら民法の家族法の婚姻のところを参照していただきたいのですが、いくら読んでも近親婚の制限や重婚禁止などの規定があ…

不貞行為に異性間ではない不倫も含まれるとした事例

民法の家族法の項目には不貞行為という言葉があります。直接どういうものかという定義はありませんが・どこにも書いていませんが、よくある事例で書けば・平易な言葉で書けば配偶者間相互の性的独占が崩れるというのが判りやすいかもしれません。民法770条1…

戸籍という変わらない制度

民法の739条の1項に「婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる」とあります。だからなんだと云われそうな条文なのですが、「戸籍法の定めるところにより」と別の法律に丸投げしているところがちょっと特殊です。不動産の…

内縁関係の同性カップルへの適用

恋愛に関する言葉に「熱をあげる」というのがあります。どちらかというと冷静さを欠いてる状態というニュアンスです。冷静さを欠きやすい恋愛の延長線上にあるともいえる婚姻について洗濯機を買うときのように合理的かつ打算的に誰もが行動するかと云ったら…

体外受精を利用した出産の一方の意思の不存在時の父子関係

民法772条1項に「妻が婚姻中懐胎した子は、夫の子と推定する」とあります。別居であっても条文を素直に読めば婚姻中の男女の間に生まれた子は基本的に婚姻中の男女の子となります。推定する、というのは、推定できない事情があればひっくり返ります。たとえ…

両性二人の合意ではない婚姻である同性婚について

これを書いてるのは40代の美中年…じゃねえ、いくらかくたびれたおっさんです。そのおっさんが紅顔の美青年だったころ…じゃねえ、いくらかくたびれた勤労学生だった頃、民法の家族法の授業で出された質問が「なぜ同性2人では婚姻が出来ないのか」というのでし…

性同一性障害者の生殖機能除却に関する最高裁の判断(一部追記あり)

「性同一性障害者の性別の取り扱いの特例に関する法律」というのがありまして、「性同一性障害者」の場合、戸籍を変更することが出来ます。ただし第3条に条件があり、二十歳以上であることや現に婚姻をしていないこと、現に未成年の子がいないこと、生殖腺が…

生物学的親子関係がない親子に関する法改正へのうごき

民法772条 1 妻が婚姻中懐胎した子は、夫の子と推定する 産まれてくる子供の父が誰か、ということについて民法は772条などで婚姻中に懐胎したらそれは夫の子としますよ、という条文を置いています。さて、日本では性同一性障害による性転換が認められていて…

奈良家裁の人工授精に関する父子関係の判断について(16日一部追記)

民法772条1項に「妻が婚姻中懐胎した子は、夫の子と推定する」とあります。別居であっても条文を素直に読めば婚姻中の男女の間に生まれた子は基本的に婚姻中の男女の子となります。推定する、というのは、推定できない事情があればひっくり返るのです。たと…

英国の同性婚のことについて

英国において同性愛というのは50年前まで犯罪でした。英国の国会議員が問題提起して英国政府が動き、1957年にウルフェンデンリポートというのがでます。内容としては刑法から道徳的な要素を排除するべき、という提言で同性愛の非犯罪化を含む答申をしました…

体の性と心の性が異なる場合の性別変更の許可

日本には「性同一性障害者の性別の取り扱いの特例に関する法律」というのがあります。「性同一性障害者」の場合、戸籍を変更することが出来ます。ただし第3条に条件があり、二十歳以上であることや現に婚姻をしていないこと、現に未成年の子がいないこと、生…

ドイツの同性婚(追記あり)

同性婚という言葉がありますが同性の婚姻について受容して法にさだめる場合いくつか種類があって、 (A)婚姻は異性間のものとしておき、同性カップルに対しては同性間でも異性間で婚姻したことと同じ効果を持つ法律を別途作って施行する方法 と、 (B)異性…

「生物学的親子関係がない時代の親子」ということについて

法律が制定された時といまは事情が異なることがあったりします。民法というのはちょくちょく改正はなされているのですが、現状に対応できていない、ということがあったりします。 民法772条 1 妻が婚姻中懐胎した子は、夫の子と推定する たとえば産まれてく…

民法733条改正について

どれほどいるかわからないけど、よく読んでくださっている方からすると「ああ、またか」という民法の話題です。今日閉幕した今国会において、女性にあった再婚禁止期間というのが変更になりました。 【いままでの733条および772条について】 733条 1.女は、…

父子関係についての最高裁判断

民法772条の件です。この件に関しては検索が多いので、話が長くなります。すいません。 民法772条 1 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。 2 婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、…

性転換者の親子関係についての最高裁判例

民法772条 1 妻が婚姻中懐胎した子は、夫の子と推定する というのがあります。 夫以外の精子を使う非配偶者間の人工授精(AID)というのがあって、産科医療の現場では事例があります。いままでは配偶者以外の精子を用いた人工授精であっても婚姻中の懐胎であ…

嫡出子・非嫡出子の相続分の差異

現在の日本では両性の合意があり、市役所等に婚姻届を提出した2人の婚姻形態を法律婚とよびます。法律婚じゃない場合は事実婚とよばれたりします。嫡出子という言葉があって、婚姻関係のある男女の間に生まれた子のことを指します。対して非嫡出子ともいうの…

米国の同性婚における相続の税について

連邦最高裁の話をちょっとだけ整理しておきます。 アメリカの場合州法というのと連邦法というのがあります。同性婚は州法で認められてて、バーモント州やニューヨーク州を筆頭に同性同士の婚姻が州法で認められてて、じっさいに有効です。もちろんユタなど州…

壬申戸籍のこと

戸籍の話をちょっとだけ。 戸籍というのは明治四年に戸籍法ができて、翌年に戸籍ができました。通称壬申戸籍というものです。そのとき生きてた人は、その壬申戸籍にのってるはずです。で、戸籍というのは市町村役場にあるのですが届出というのをしないと、動…

非配偶者間の人工授精(AID)と嫡出性

お久しぶりの772条関連のお話です。 めんどくさい方は飛ばしてください。 民法772条 1 妻が婚姻中懐胎した子は、夫の子と推定する。 夫以外の精子を使う非配偶者間の人工授精(AID)というのがあって、産科医療の現場では事例があります。いままでは配偶者以…

いとこ婚

近親婚というのは日本においてタブーかっていったらそれほどではなかったりします。近親間で婚姻届は出せませんがセックスをしても成人間であれば罪に問われません。問う条文すら存在しないはずです。ドイツでは禁固刑だったりします。 その伝統は古来からで…

破綻した婚姻を認めるか否か

数日前にコメントのレスで離婚はしやすい、と書いたのですがこのままだと誤解を招きやすいのでフォローします。民法が定めるところの離婚というのは協議離婚(夫婦間で離婚に合意がまとまり役所に届け出することで成立する離婚)と、裁判離婚(法律によって…

300日特例措置

離婚後300日特例措置、きょうから市区町村窓口で開始 5月21日付読売新聞より転載 離婚後300日以内に生まれた子を一律に「前夫の子」とみなす民法規定(嫡出推定)の問題で、法務省が通達を出した特例措置の受け付けが21日から、全国市区町村の戸籍窓…

再婚禁止期間短縮の話

再婚禁止期間短縮、公明党PTが容認 法相は慎重姿勢 「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子」と推定する民法の見直しを進める公明党プロジェクトチーム(PT)は23日、女性の再婚禁止期間の短縮を特例新法に盛り込む自民党PTの方針について、「…

300日規定問題について

「民法規定改正へ支援要望 無戸籍児の親ら知事訪問」民法の「三百日規定」が壁になり戸籍がない神戸市と西宮市の子どもの親たちが五日、県庁を訪ね、全国知事会を通じて法改正などを国に働き掛けるよう井戸敏三知事に要望した。戸籍がないとパスポート(旅券…