ドイツの同性婚(追記あり)

同性婚という言葉がありますが同性の婚姻について受容して法にさだめる場合いくつか種類があって、
(A)婚姻は異性間のものとしておき、同性カップルに対しては同性間でも異性間で婚姻したことと同じ効果を持つ法律を別途作って施行する方法
と、
(B)異性間のみとした従来の婚姻そのものの概念を変えて同性異性問わずに婚姻を認める法を作る方法
というのように処理していました。
(B)の代表がオランダで同性婚を受容するにあたり婚姻を異性間に限らないように変え、ドイツはいままで(A)でドイツ基本法に婚姻に関しては性別についての定めはないものの、異性間の婚姻と同じ効果を同性間カップルも与えるライフパートナーシップ法(Lebenspartnerschaftsgesetz)というのを作っていました。ところが今週、ドイツの連邦議会で急転直下、オランダと同じく婚姻そのものの概念を変えて30日のBBCニュースの言葉を借りれば「結婚は、異性もしくは同性の二人の人間が終生の前提で始めるもの」という法案が可決しました。つまるところ、ドイツにおいても異性婚と同性婚が同等のものとして扱うこととなりました。(A)から(B)への移行です。
でもってちょっとだけややこしいことを書きます。欧州には教会婚と市民婚という考え方がありまして、前者の「教会で結婚式を挙げたあと市役所で結婚式」か後者の「市役所で結婚式」というタイプがあります。ライフパートナーシップ法の場合は市民婚での対応でしたが、教会婚も増えてゆくのかもしれません。
どうもメルケル首相が同性愛者カップルに面会して議会の採決にかけることを決断し(ZDFテレビの報道によればここらへんドイツのとても素敵なところなのですが)メルケル首相本人は反対票を投じたものの賛成多数で可決したようです。
海の向こうのことですが、世の中確実に動きつつあるのかもです