笑芸

稀有なコメディアンの死

大雑把なことを書くと「人を笑わせる笑い」と「人に笑われる笑い」があります。後者は簡単で呆れられるようなことをすればたいてい笑われる笑いになります。しかしそれは芸と云えるかどうかはわかりません。前者がテクニックが必要で確実に芸で、なのでそれ…

早すぎた天才の死去(一部加筆)

2年くらい前に欽ちゃん(萩本欽一さん)のコントの番組を続けて視聴していた時期があります。劇団ひとりなどの若手に欽ちゃんが身に着けた浅草の軽演劇のエッセンスを伝授する番組でなにより興味深かったのは「なにがいけないってみんなセリフで云うの」「ほ…

「翔んで埼玉」を視聴して

たぶんきっとなんどもかいているのですが「笑い」というのは厄介です。大まかにわけて「笑わせる」ものと「笑われる」ものにわけることが出来ます。「笑わせる」のはわりと難しいので技術が必要で、故に落語や漫才では秀でている専門家のことを師匠と読んだ…

欽ちゃんのアドリブで笑「欽ちゃんナイト第一夜」

NHKは去年から欽ちゃん=萩本欽一さんを起用してBSでコント番組をワークショップ形式で数本作っています。ただし厄介なのは欽ちゃんの持っているコントのノウハウは浅草の軽演劇を通して得られたもので「軽演劇」について6月2日の放送では 「言葉ではなく動…

欽ちゃんのアドリブで笑ぶっつけ本番90分スペシャル

NHKBSで今年の1月にコント55号を特集した番組がありそのなかで欽ちゃん=萩本欽一さんは、台本があってそれをきっちり稽古して、というのはそれはショート芝居で「コントではない」と証言していました。台本どうりに「次に何やるか」ということと笑わすこと…

欽ちゃんのアドリブで笑コントライブ90分スペシャル!(追記あり)

NHKBSでやってる萩本欽一こと欽ちゃんの、コント・軽演劇に関するノウハウを小倉久寛、劇団ひとり、中尾明慶といった俳優陣にワークショップ形式で教える番組の4回目があったので録画したものを視聴しました。 冒頭は欽ちゃんと若村麻由美さんと前川清さんが…

(軽演劇について明かされた)欽ちゃんのアドリブで笑3

NHKBSでやってる萩本欽一こと欽ちゃんの、コント・軽演劇に関するノウハウを小倉久寛、劇団ひとり、中尾明慶といった俳優陣にワークショップ形式で教える番組の3回目があったので視聴しました。冒頭に「軽演劇」について「言葉ではなく動きで楽しませること…

欽ちゃんのアドリブで笑2

NHKBSでやってる萩本欽一こと欽ちゃんの、コントに関するノウハウを小倉久寛、劇団ひとり、中尾明慶といった俳優陣にワークショップ形式で教える番組の2回目があったので視聴しました。後半、ゲストにゴダイゴを呼んで即興で曲を作ったりってのは「すげーな…

欽ちゃんのアドリブで笑

NHKBSはたまに不思議な番組を作るのですが欽ちゃんのコントに関する「アドリブで笑」という番組を放送していたので録画して視聴しました。とても面白かったです。で済ませば楽なのですがそうはいかない濃い内容なので書いておきたいと思います。 NHKBSで今年…

欽ちゃんの異常な世界

週末にNHKBSで「コント55号笑いの祭典」というのをやっていて、録画していたのを視聴しました。コント55号をほぼダイレクトには知らない世代で、欽ちゃんの番組の仮装大賞の初期の頃をうっすら覚えてるくらいです。なものですから、すべてが初見に近くたまら…

博多のお父さん

元旦の午前中にテレビを観てて、博多華丸・大吉の漫才を視聴していました。 笑いというのはいくつか種類があるのですが、そのうちのひとつはほんらいあるべきものからの逸脱です(ボケともいう)。題がたしか「博多のお父さんといっしょ」だったせいもあって…

笑わすこと・笑われること

私は10代後半のころから越前屋俵太さんをリスペクトして育ったのでこれから述べることにはあんまり普遍性はないかもしれません。越前屋俵太さんというのはギャグもほとんどいいません。ただスーツを着て真面目な話をしながらこけそうなところへ歩いてゆき、…

テレビの話1・早すぎた天才の引退

質屋蔵、という落語があるのですが、オチはある和歌を知らないとなんのことだかわかんない落語です。落語のうちのいくつかは「誰にでもわかる笑い」ではありませんでした。で、逆に漫才はそうではなくて万人受けする、誰にでもわかる笑いというのを追求して…

ダウンタウン以降

お笑いにくわしくないのですが、ちょっとだけ検討します。午前中、お笑いの番組をみて漠然と思ったこと。 実はダウンタウンの影響っていうのがいまのお笑いにはかなりあるとおもうのです。ダウンタウンが出る前の伝統的漫才の頂点がたぶん、やすしきよしであ…