続・貴景勝関のこと

くだらないことを書きます。

サッカーはいまいちわかってないけど野球はそこそこわかる高校生だったので、石川星稜に同年代の松井秀喜というすごい選手が居るのを報道で知りなんとなく興味を持ち、どれくらいすごいのか知りたくて四国の強豪である明徳義塾との対戦をNHKの中継で観ていました。ところが肝心かなめの試合は明徳義塾が松井選手を一塁に歩かせる戦術に出て・つまり(五打席連続して)敬遠し、結果として星稜は敗退しています。でもって大学生の頃に語学のクラスが一緒だった知り合いと神宮球場へ母校の応援に行ったことがあります。ラッキーセブンという言葉は七回でひっくり返ることが多いことに由来する…なんてのを聞いた記憶があるのですが、肝心かなめの母校はひっくりかえって敗れちまっています。いまでも母校の応援歌は歌えます。が、球場での応援観戦はその一回こっきりです。もしかしてリアルタイムで観戦して自分が興味を持ったり熱心に応援する野球の試合に限って、勝って欲しいほうが負けるのではないか?とちょっと思いはじめたからです。

くだらないけど続けます。

社会人になったある日、野球じゃなきゃいいかなと考えて、シドニー五輪の柔道百キロ超級の中継を見ています。篠原選手が(名前を忘れてしまったけど)相手選手の仕掛けた内股を内股すかしで切り返したものの、副審は一本としたものの主審はなぜか相手選手の有効としていました。あれはだれがどうみたって一本だろうと思っていたのですが覆ることはなく、結果的に篠原選手は銀メダルでした。野球以外でももしかしてスポーツ全般で自分がテレビでも観戦して応援するとその勝って欲しいほうは負けてしまうのでは?という根拠のない想像をそのときからするようになりました。その2年後、サッカーのワールドカップの決勝トーナメント対トルコ戦をやはり視聴してトルコの守備陣を崩せず日本は敗退しています。以降、自分の身に何が起きてるかわからないけど、野球以外でも気になる試合はなるべくリアルタイムの観戦・熱心な応援は避け、あとから結果を知るようにしていました。WBCの前に酔ったときにそのことに触れたら彼氏から「野球の日本代表の試合を見るな」といわれてます。もちろんWBCなどは中継はみていません。

ほんとにくだらないけど続けます。

青ブタを読んでいて

「補足になるけど、観測することで結果が変わるっていう事例は、実際に物理の世界にはあるんだよ」

「まじ?」

「二重スリットの実験というのがあって…すごく単純に結論だけ言えば、実験の途中経過を観測した場合と、最終結果だけ確認した場合で、現れる結果が変わってくるっていう例なんだけどね」

「それはつまりだ…サッカー日本代表の試合があったときに、結果だけをスポーツニュースで見たときは勝ってるのに、僕が試合を見るときに限って負けるって話でいいのか?」

「私が言ったのはあくまでも粒子の世界…ミクロの世界の話。(後略)」

(「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」・P103)

というくだりがあって、主人公の梓川咲太は日本代表のために二度と見るなと友人の双葉理央から厳命されます。フィクションとはいえこのあたり妙にリアルで、上記に書いたようなことを想起してました。でも青ブタを読んでから、ミクロで起きることがマクロでそうそう起こるわけないよなと納得し、そもそもちらっちらっと高見盛稀勢の里の出る取組が気になって週末に相撲中継を片手間に視聴すると「見なきゃよかった…」ってなっちまったこともあったものの見なかった試合でも負けてたはず、自分の体験したことは偶然の積み重ねだし理屈はないよね、とこの半年、考えるようになっています。

でもなんですが。

一月場所14日目、貴景勝は対朝乃山戦で、優勝戦線に残れるかどうかという一番、(彼氏が来るのが遅くなると知って)確定申告用の書類を整理していたたのですがその手を止め、つい気になってテレビの前に居ました。貴景勝、上手投げで負けてしまった。

理屈はまったくないんだけど、なんだか応援してごめん。貴景勝関。