ヨーグルト売り切れ

去春、磯田道史先生の「感染症の日本史」(文春新書・2020)という本を読んでいます。そのなかでわりと割かれてるのがおよそ百年前の大正時代の(関東大震災より死者数が多かった)スペイン風邪についてです。多くの人が密集する場所の閉鎖は行われず警視庁衛生係が新聞を介して人ごみに行くなと警告する程度であったこと、そしてそのことを与謝野晶子が嘆く文章を紹介しています(P32)。与謝野家では十一人の子がいて、そのうち一人がスペイン風邪を貰ってきてしまい次々に伏せてしまっていたことも併せて紹介しているのですが、最近の未成年を中心とした家庭内感染が広がっている報道を読んで「歴史はそこも繰り返してしまうのか」と思っちまっています。なお当時の原敬内閣は政党政治の頃ですから選挙も気にしなければならず、国民や経済に負担を強いる感染予防の規制はためらいが強かった旨の記載もあります(P58)。今回もいちおうのところ政党政治である以上はその歴史も繰り返すことになろうと思いますが。

以前十二指腸潰瘍をやってて、そのあたりからずっとヨーグルトを食べています。そんなもので再発を防げるわけではないのですが「腸にはよかろう」と思ってのことです。小岩井のiMUSEというのをずっと継続して買っていて滅多に品切れしないのですが、先日買いに出たらピンポイントで品切れでした。

いま住んでいる(人口12万人台の小さな)市は新規感染者数が第六波まではなかった300を超える日が出てきてて、近所の病院は検査キットの在庫が逼迫してる旨を告知が出ています。iMUSEは免疫ケアと書いてあるやつなので、もしかしたらそれを見越してみんな買いだしたのかもしれぬのかもと笑い話にしたいところですが、偶然であって欲しいと思いつつもちょっと笑えなくなってきちゃったかな?感はあったり。

当座、手洗い励行を含め感染せぬよう気をつけながら、第七波を乗り切りたいところ。