崎陽軒のこと2

東京育ちのかつてはガラスの10代だったいま40代くらいのおっさんはたぶん、テレビCMが以前はけっこう流れていたので「おいしいシウマイ崎陽軒」のメロディをほぼ歌えるはずです。私もかつてガラスの10代のいまおっさんなので歌えます。加えて祖父や曽祖父が眠る墓が神奈川にあるのでシウマイ弁当のシウマイはわりと小さいころから慣れ親しんだ味です。もともとは横浜駅発祥のものですが、いまでは上野駅新宿駅にもあります。
以前仕えた京都出身の上司(♀)が舞浜へ私的に遊びに来たときについでに崎陽軒真空パックのシウマイを買って帰ったのですが、そのあと「あれはなんやの」のという詰問をうけたことがあります。「どこが美味しいのか」とまでいわれちまってちょっと悲しかったのですけど、崎陽軒のシウマイは(おそらく温かくなくても美味しく感じるように)わりと味が濃い目につくってあるので、どうもお気に召さなかったようで。東京や横浜では受け入れられても京都では受け入れられない味なのかも、ということをその時知りました。
子供の頃から「おいしいシウマイ」と歌い、いまでも「おいしい」と思ってるのですけど万人受けしない事実を前にすると、「おいしい」という記憶は、もしかしたら思い出と思い込みが何割か入ってるのかなあ、という気が。