鼻腔を刺激するもの

何度か塩ラーメンごま問題というのを書いたことがあります。「塩ラーメンになぜごまがついているのか」という素朴な疑問が出発点で、でも「塩ラーメンにはごまが入ってるのがデフォルトなんですよですからそんなこと気にするほうがおかしくない?」というように、その疑問を持つほうがおかしい、っていう方向に話が行くことがあります。塩ラーメンにすら謎があるくらいで世の中には不思議が詰まってるのにそれを不思議に思わないなんてつまんない大人だよね…と捨て台詞を吐いたところでその言葉はこちらの幼児性の証明でブーメランのように戻ってきちまうのが痛いところです。

いつものように話は横に素っ飛びます。

静岡の名産にわさびがあります。旧国名では駿河に属する静岡市に田丸屋というわさびを扱う会社があって、長いことそこの製品を買っていました。同じ静岡県でも旧国名で伊豆になると田丸屋以外の製品をよく目にしてて、わりと目立つのが三島のカメヤという会社です。1月に伊豆に行った際に深くは考えずに目についたカメヤのわさび茶漬けのキットを買いました。4月にかけていくらか忙しく、即なんとかなるお茶漬けのキットはないよりあったほうが良いかな、程度の考えでした。そのときは。

ところがそのカメヤのお茶漬け、わさびのほかにいりごまが入ってて、わさびのほかにごまの香りがうっすらと鼻腔を刺激します。田丸屋の製品も美味しいのですが、お茶漬けにうっすらとごまの香りが…というのがとても新鮮で、本末転倒なのですが賞味期限が1年先なのでいざというときのために温存しておくつもりのわさび茶漬け8食分を「あれでいい」ではなく「あれがいい」というリクエストが何度かあった影響で1ヶ月程度で食い尽くしています。

2月に伊東へ行った際にとても不思議なのですが同じ伊豆でもなぜかカメヤの製品を見つけることが出来ず、代わりに他社の金目鯛の出汁の茶漬けを買っています。それもそれで美味しかったのですが、先日熱海へ再度行った際にカメヤのわさび茶漬け10食分を補充しました。いつまで持つかわかりませんが、春が来るまで乗り切れそうな気が。

話を元に戻します。

塩ラーメンごま問題は解決はしていませんが、カメヤの製品を食べて改めて理解したこととして、ごまはわさびと一緒だと鼻腔を刺激し中毒性を帯び、常習的に摂取したくなるとなることってあるのではないか、と。お前はいい歳してなにを云ってるのだ、と云われそうなのでこのへんで。