「その着せ替え人形は恋をする」3話を視聴して(もしくは曖昧な言葉を前にして)

東京というより南関東では半月前に比べて(船橋の救急病院でクラスターが発生するなど)ちょっとシビアな状況に陥りつつあります。のですが、半月前と同じように朝起きて出社して数字とにらめっこしたりしています。ここでも半月前と同じようにくだらぬことを書きます。

青ブタのアニメを制作した会社の「その着せ替え人形は恋をする」という作品を録画していて、確定申告に必要なものを整理しながら・俗世を忘れてなんにも考えずに腹抱えて笑いながら、夜中に眺めています。コスプレをしたい喜多川さんが人形職人を目指す五条くんを巻き込んでの高校生2人組のコメディで、詳細は原作かアニメをご覧いただきたいのですが、3話目はウィッグや衣装などを買い出しに行く話でした。え?コスプレする場合にはガーターストッキングまでこだわるの?…とか前下がりのボブという髪型とか知らない世界とはいえこの先の人生に無駄に不必要な知識が増えたのですが…って、そんなことはどうでもよくて。

買い出しの帰り道、喜多川さんはスマホに「きれい」と感じたコスプレイヤーのコスプレ姿を多く表示し五条くんに見せ、「きれい」を連発というか濫発します。ところが五条くんはそれには同意せずに黙ってしまいます。自らの経験から「きれい」について、心から思った時にしか発しない「特別なものに対する言葉」としてることを拙いながらも説明し、その拙いながらも丁寧な説明を聞いた喜多川さんも納得してその考えを尊重します。喜多川さんの「きれい」の言葉による説明は作中ではなかったのですが「きれい」という曖昧な語句に関して片方が一方的な解釈を押しつけもせず、全く嚙み合わないかもしれない可能性のあった曖昧な言葉を見事に相互理解へ持って行ってて、(できればこのシーンを原作かアニメでご覧いただきたいのですが)フィクションながらも「良いものをみた」と素直に思いました。

とはいうものの。

実直な五条くんが「朝礼の時、全校生徒の前でシャセイ(自主規制)がとまらなくなって」というような周囲がドン引きするような会話もあって(なぜそんなセリフが出てくるかは是非原作もしくはアニメをご覧いただきたいのですが)、観ている分には腹を抱えて笑えるのですが、このように匿名で書くことはできても、視聴してることを口外するには憚られるようないくらか「けしからん」作品ではあります。

話をもとに戻すと、「その着せ替え人形は恋をする」は物語の進め方が巧く、いまのところは次がどうなるのだろう?という興味が湧く作品になっています。3話目のラストには五条くんに大問題が降ってきました。それがクリアできるかどうかが気になるので4話も録画するつもりです。でもって南関東の状況はシビアですがコメディとはいえ物語が終わるまでちょっとうかつに死ねないなあ、と。