丸くなる

勤務先から地下鉄で何駅かで歌舞伎座があるんすけど、夜の部を仕事帰りに幕見席で観劇した経験があります。そこでたまに小さな声でこそこそ話す人がいるのです。映画館で同じことがあるのか正直映画をほとんど観ないのでわかりませんけど、歌舞伎座でやられると席間が狭いのでひどく気になります。注意した経験がないわけではないのだけど、途中から、ようは目的が違うんだなー、と思うようになった。
昔、恋人がいる段階で博物館デートのときに見学しながらいろいろ付随することを小声で話していたのだけど、そばにいた中年の女性が気になったらしくうるさいと注意されたことがあります。つか、会話するのがそのときは楽しかったのも事実だったりします。
誰かと観劇するって事が大事でその二人の中での観劇中のおしゃべりは許されるってことなんだと思う。その人たちの思考の中では。そんな過去のことを思い出してから注意をするのを躊躇うようになったんすけど。劇場で会話するのもたのしいっすからね。
ただ、劇場でのおしゃべりは一人で純粋に歌舞伎を楽しんでるほうからすると耳障りなことこの上ないことに変わりはないです。前はそういうのを見て空気読めよーとか思ってたのですが最近はちょっとだけ寛大になりました。こういうのを丸くなったというのかも。


そんなことをつらつら考えていたら、「空気嫁」っていうのは他人の事情を無視してそう言ってる人の希望を単に通したいだけじゃないか、ってことがあるんじゃないかと思えるようになったんすけども。