他人の目の有無

以前勤務先で計算の書類を読んで変だと疑い過去数年分を含めて精査してからそれとなく尋ねたところ「わからないだろうと思った」という趣旨の発言があったのが印象的だったのですがやはり異常があった経験がありました。フィクションを同列に並べるのはどうよ?と思いつつ書くとずっと追ってる青ブタでは(なんでそうなったかは原作をお読みいただきたいのですが)自らが誰にも見えないと考えた桜島先輩は藤沢の図書館でバニーガール姿でうろつきます。いくらか主語が大きいことを書くと、人は他人の目が無いと思うと行動が暴走するのではないかと思っています。

話はいつものように横に素っ飛びます。

隣県に株を持ってる小さな会社が複数あって、この週末に株主総会があったそのうちのひとつはコロナ禍からこちら、来た書類を眺めていると「変だ」と思える項目が複数ありました。お願いベースではあるものの、総会はするけど「なるべく県境をまたいでくれるな」という文言が入っていて2年連続でそれに従っていました。今年もその文言があったものの、県境をまたいでいます。

以下、細かい話になるのですが。

賃借対照表に一年以内に支払う項目として未払金というのがあるのですがここ数年未払金の額が同額でした。変なので「これは内容はどんなものですか」と尋ねると取締役も監査役も誰も答えず・答えられず、3年前の帳簿を調べて貰ったら設備工事をある役員が立替払いをし、会社がその役員に負っている未払金ということが判明したものの、ところが名指しされた役員が「え?おれそんなの知らねえ」と云いだし、同席した会計の担当の方の顔がこわばり、そこから緊張した空気が漂いはじめ、引き金を引いたのは私ですから猛烈に気不味くなってしまっています。再度の精査をお願いすることにして、話を変えようと、勘定科目の消耗品の伸びが前年比5割増しくらいになってるのは何故かを念のため訊いたら(物価の値上がりとかそういうものを予想していたのですが)「1件11万程度の備品を複数買った」との答えで、それはどう考えても消耗品(10万以下)ではなくて備品(11万以上)にすべき話で納得できずに再精査を求めざるを得ず、より気不味くなってしまっています…って私の気不味さはどうでもよくて。

去年一昨年はコロナ禍を奇貨として私のような変なところに引っかかって疑義を申し立てるよそ者を事実上排除できています。今年も同じことをしようとしたのかもしれません。そう考えると目論みを破砕してしまってるので「申し訳ないかな」という気持ちに駅へ向かう途中なったものの、その思考が変であることに気が付いています。でもって「他人の目が無いと思うと行動が暴走するのではないか」という仮説を補強してしまった気が。

さて、おのれを少し甘やかそうと考えて電車の中であおる腹積もりで、駅へ向かう途中の酒屋でワンカップのワインを買うことが出来るので買っています。ところが来た高尾行きの上り普通は地下鉄や小田急と同じ横並びのシートの車両でそこそこ人が乗っていました。残念ながら(…残念ながら?)さすがにワンカップのワインをあける度胸はありません。やはり他人の目があると行動が暴走しないよなあ、と改めて体感したのですがそんなことないっすかね。ないかもですが。