大國魂神社へ

相変わらず東京の感染状況はシビアですが、いつものようにくだらないことを書きます。

中央フリーウェイという松任谷由実荒井由実)さんの曲の中に「右に見える競馬場、左にあるビール工場」って歌詞があるのですが、その競馬場とビール工場があるのが府中という街です。多摩でも比較的大きな街でショッピングセンターや映画館もあります。常に身につけてる懐中時計(のうちの一つ)の修理の都合で、午後に府中へ行っていました。

先ごろ終わった五輪の自転車レースは途中に府中を通過するルートで中継は視聴せずに報道でチラッと見た程度ですが

府中駅前はケヤキ並木があって雰囲気は良いのです。コロナ禍をやり過ごしてる都民としては五輪に複雑な感情があるものの

誰が計画したかはわからぬもののこの景色を世界から来た選手に見せたかった意図だけはなんだか理解できる気はしてます。どんつきというか真正面が大国魂神社でつまりケヤキ並木は参道にあたり、後三年の役だったか前九年の役だったか記憶があいまいなのですが源義家がともかくその頃に大國魂神社ケヤキ千本を奉納したのがきっかけといわれています。

(祭事は去春から縮小気味なものの)その大国魂神社にはくらやみ祭りという有名な祭事があります。神様の姿を見てはならぬ・見せてはならぬという理由から神輿渡御であるとか山車行列が暗くなってから・夕方以降に行われてて、なので「くらやみ祭り」。

参道を歩きながら古典だか現国だかなにかの授業で話のまくらとして聞いたことをふと思い出してて・問わず語りでつい口に出てて、以前はくらやみ祭りを見物しに来た男女が相聞歌というかその場にいた異性に求愛の歌を披露しあった歴史があって、女の子にモテたかったら歌を理解したり詠むような素養が無いとダメでそれらが無いと男はフラれてしまう、なので「国語の授業はちゃんと聞いておけ」だったか「昔はフラれぬために男は頑張ったしその成果が男の恋の歌である」だったかは曖昧なのですが(それらは男子校で男ばかりだからそんなことを云ったのだと思うけど)、曖昧かつ断片ながらもいまでも記憶に残っています。そのくらやみでの歌の話がウソかホントかわからないので宝物館で訊いてみようかなと考えたのですがさすがに止められてます。そもそも神事ではないでしょうから資料もないかもしれません。でもなんだろ、もしそれらが事実ならくらやみで求愛の歌を披露しあうなんてロマンチックだなと思いつつ短歌とか俳句が超絶得意ではないほうからすると異性にモテたいとはそれほど思わぬものの告白にそういうのが必要ない現代に生きてて良かった!のほうがデカかったり。

境内には近隣の中央道のそばのビール工場の製品が供えられていました。考えてみたら中央フリーウェイも男女の間の歌だったはずで、府中ってそういう歌を生む空気がある街なのかも…って、非科学的なことはさておき。

府中の大国魂神社を参拝してきました。収束して無事生き残れてたらお礼参りしなくちゃいけないところがひとつ増えました。