私を構成する5つのマンガ(40代のおっさん編)

仕事やコロナにまつわるあれこれを書くとしんどくなってくる、ので、拝読させてもらってるブログを書いてる複数の方がやっているのを見て便乗してのっかります。

小学館学習まんが少年少女日本の歴史

私は鼻血が出やすくて耳鼻咽喉科によく通っていたのですが、その耳鼻咽喉科で小学生低学年の頃に読んでいたのがこれです。ほぼ全巻を耳鼻科で読み、日本の歴史の大枠はマンガで知り、あとは日本史の教科書やいくつかの参考書などで年号を覚えて1582(いちごぱんつ)本能寺の変とか知識を深めるだけで受験を突破しています。日本史は今でも好物で、そのきっかけはやはりこのマンガです。長いことどの出版社のマンガかは忘れていたのですが、コロナウイルスの影響で学校が休校になったことをきっかけに日本史マンガを無料公開というニュースをみて確認したら小学館だったことがわかりました。

〇きまぐれ☆オレンジロードまつもと泉ジャンプコミックス

記憶に間違えなければ小学生の高学年か中学あたりでやっていたアニメを観て、そのあとマンガを読んだような。主人公が優柔不断な超能力者でもちろんそれを表に出さず・出せず、ヒロインの女の子とその女の子を慕う幼馴染と主人公の微妙な三角関係を軸に話が進みます。詳細はマンガをお読みいただくとして、大人になったいまでもマンガや戯曲や小説の心理描写の記述を読むのが好きなのですが、おそらくその原因はこの3人の葛藤です。

〇究極超人あ~る(ゆうきまさみ小学館文庫)

やはりこれも記憶に間違えなければ小学生の高学年か中学あたりで読んだ記憶が。説明のしようがないのですが主人公のアンドロイドR・田中一郎をメインにした漫画です。読んでいた時も笑えてた記憶があるのですが、しばらくして、(そもそもR・田中一郎アイザック・アシモフの小説のロボットに由来してるはずですけど)「春風高校の校長といえば…私一人です」とか「杉野、杉野はいずこ」とかの(それぞれ春風亭柳昇師匠と広瀬中佐の話を基にしていると)元ネタがわかった時点で、とんでもないマンガだったのでは?とは思えました。これがおのれにどういう影響を与えたかというと、知識がないとわからない笑いがある・誰にもわかる笑いがあるわけではない、ということを知りました。私は真面目が嫌いで人を笑わそうとする悪癖があるのですが、究極超人あ~るの影響で、ある程度の同じ知識がありそうな場合にはわかるかわからないか微妙なラインのボケをかますようになりました。

〇「フラワー・デストロイヤー」シリーズ(那洲雪絵・白泉社文庫)

読んだのは平成ひと桁、おそらく高校生のころ。少女マンガですが、少女マンガとは言いきれないような、学園物かつ超能力物です。どんな話かはなにかしらの方法で読んでいただくとして、シリーズ中に「正体のわからないものはわからないから不安なのよ」というセリフがあったりします。いくばくかの不安を抱えていたほうからすると「ああそういうことか」と腑に落ちる言葉で、いまでも不安があるときは不安に思う対象をきちんと直視して極力わからないものとわかることを分別したり、ということをしてます。また、諦めがよすぎたかもしれないと自覚し流されないようにおのれの牙で「かみつきたい」と鏡の前で決心し、そこで虫歯を見つけるシーンがあります。妙に印象に残って、つられて牙≒犬歯は守らねばと(歯を削る機械がほんと苦手で避けてたので)覚悟を決めて犬歯のとなりの虫歯の治療に行ってます。いまでも流されずにちゃんと歯を食いしばっていられるのはフラワー・デストロイヤーシリーズのおかげです。

TOMOI(秋里和国小学館文庫)

最後にけっこう重い話をぶっ込みます。童貞でも処女でもなくなってた(よいこのみんなはわからなくてもいいです)就職活動中に前橋の古本屋で買って高崎線の中で読んでとんでもないものを読んだぞ感がありました。日本人医師の話で、どちからというと性に奔放な相手や、配偶者のある相手とのラブストーリーがあったりします。詳細はやはり読んでいただくしかないのですが、最後のほうで「人は神が死んでいいというまで生きなきゃならないんだ」とある登場人物が主人公に諭します。信仰こそ異なるものの私はこの言葉が妙にしっくり来てて、「もういいよ」と言われる日がいつかはわかりませんが、それまではやれるだけのことをやるべきかな、と思っているのはTOMOIの影響がいくらかあります。あと、とてもくだらないことを書くと登場人物が主人公に「ドーナツの穴とは何か?」と尋ねられます。「真理」と答えるんすけど納得した相手はその後にドーナツを二つに割って「真理の崩壊」と笑います。このやりとりが印象的で以降、ドーナツは真理を崩壊させてから食べるようになりました。そういう意味でもおのれをかたちづくるマンガの一つです。

90年代の途中からほんとにマンガを読まなくなってて(月刊WIGSを読んでいたのでアーシアンは知ってても結末は知らない程度に)、あまりマンガを語れません。が、おのれを構成するマンガというテーマに食いついて書いてみると、やはりマンガにそこそこ影響受けていたのだなあ、と。