帰属意識

出羽守、という言葉があって、アメリカではとか東京では、なんていうひとのことを皮肉を込めてそういうことがあります。現実のおっかないところって過ぎたことや他所のことを参考にしたってときとしてそれが役に立たないことがあることで、にもかかわらず○○ではこうだからこうしたほうがいい、なんてことをいうひとがいるので、いつしかそういうよその事例のことばかり言う人を皮肉を込めて出羽守、とかいうようになったはずです。

ただたまに、他所から来た人がこちらが思いもつかない疑問を投げかけて、考えさせられることもあります。


長崎のカソリックセンタで韓国勢から質問があって、そのなかでオリンピックについて日本人は冷めてるようにみえるのだがなんで?っていうのが考えさせられました。韓国では韓国選手団を相当アツく応援してるらしく、逆に日本でのオリンピックに対する温度差の低さにちょっとびっくりしてるようでした。いやいや女子レスリングの浜口選手なんかは地元の浅草の商店街に応援の横断幕があって浅草では彼女はヒーローだし?彼女を浅草の人は熱心に応援してるんすよ、って咄嗟にいったのですが、なんか抗弁になってないんすよ。たしかに浅草でも長崎でも延岡でもゆかりのある人は応援するけど日本選手団全体を同じように応援するような雰囲気ではなかったりする。
(なんで必死になってたのかは判らないけど)必死に説明してたなかででてきたのは、スポーツに興味が無いわけではなくアマチュアスポーツは個人、もしくは柳本ジャパンとかの個別のチームを応援してる、ってことなのです。水泳の北島康介選手や柔道の谷亮子選手、バトミントンのオグシオ、柳本監督率いる代表チームなんかそうなのですが、彼らがメダルをとるかどうかってのが焦点で、彼らが頑張ることを応援してるけど国のために頑張って欲しいなんてたぶん誰も思ってないし、仮に彼らが勝ったとしても日本全体が歓喜の渦に、なんてことはなかったりします。
これがプロスポーツの球技になると住んでる地域や出身地の球団を野球でもサッカーでも不当なまでに支持したりします。たとえばホークスが優勝したら福岡のホークスファンは川に飛び込むくらい熱狂するんすよ、日本人は熱狂的なんすよ、なんて説明をしました。でも、答えになってなかったかも。

説明しててきがついたのですが、居合わせたのが20代から30代中心なんすけど、私らの世代はつまるところ地域や郷土に対しての帰属意識は強いけど、日本に対しての帰属意識ってたしかに希薄です。なんでだろ。