この時期の蛤の問題

たしかNHKだったと思うのですがBSは稀に不思議な放送をすることがあります。数年前の秋の朝には長崎の諏訪神社からの中継があって、いわゆる長崎くんちの踊りの奉納をそのまま流していて、金の宝珠を追い求める龍をまるで生きてるかのようにの見せる龍踊りのほか、ポルトガル語で歌をうたった後に南蛮船を模した鉾をぐるぐるまわすものなどがあり、腹が減っていないわけでは無いのだけど・朝めしを用意しなくちゃとはわかってるものの、ついその場を動けずに見入ってしまっています。死ぬまでに一度現地で見学したいとは思ってるのですがさすがに長崎は遠く時間的余裕もなく、まだ果たせていません…って、見果てぬ夢を語りたいわけではなくて。出勤前に新聞のテレビ欄を斜めに読んでいるとBS朝日で朝7時から長崎くんちの中継があることがわかり(念のため書いておくとかの地では朝7時からそんなことをしていて)、あわてて予約しています。

いつものように話は横に素っ飛びます。

今年の演し物のなかに阿蘭陀漫才というコミカルな踊りがあり、その中に海の向こうから来たオランダ人が鐘の音を耳にして望郷の念に駆られる、というシーンがありました。ところが鯛や小鯛、栄螺に蛤子(あさり)や蛤など長崎の海産物が(もちろん踊りに付された歌詞上の話なのですが)供されると望郷の念が吹っ飛んでいて、つい「ふふふ」となっています(ついでに書いておくと水産業が盛んな長崎のヨイショにもなってて秀逸だと思いました)。

これからくだらないことを書きます。

その阿蘭陀漫才の中の踊りの歌詞でなぜか蛤だけは「蛤、蛤、蛤」と三回連呼していました。それで蛤で三種類作るとしたらなんだろう?と思考が飛び、潮汁と酒蒸しはとっさに思いついています。はてな今週のお題「急に寒いやん」をここで引っ張ると、東京は最高気温がまだ24度くらいなので急に寒いやん?と怪しげな京都弁で訊かれたらほうけえ?と怪しげな甲州弁で訊き返すしかないのですが、でも、汁物や蒸し物を厭わずに真っ先に思いつくようになるくらいには確かに涼しくなったのかも。

くだらないこと思いながら続けると「蛤があるわけではないのだけど」と前置きしたうえで「潮汁に酒蒸しのほか蛤があったらこの時期どうやって喰う?」と仕事の都合で千葉方面へよく行く彼氏に訊くと「焼き蛤」と即答だったのですが「あー、でもいまは旬ではないな」とも。

旬でもないこの時期にオランダ人を引き留める蛤の料理法はなんなのか?正直、謎です。涼しくなったら蒸したり焼いたり汁にしたりでそこそこ美味しくなると思いますが、それ以外をご存じの方は是非念でお知らせください…ってこのまま続けると長崎を謎の街にしてしまいそうなのでこのへんで。