小田原トロサバ棒の食べ方について

連休中、小田原にいました。

小田原の名物というとかまぼこですが小田原かまぼこは青魚をあまりつかいません。しかし相模湾でも青魚のサバは獲れます。おそらくそのサバを使ったトロサバ棒というのを小田原城址で売っていました。訊けばサバのほぐし身をタマネギなどと混ぜて揚げたもののようで。物は試しと買っています。ただサバのほぐし身とタマネギ以外につなぎを使っていないのか扱いが難しいようで、「あ」という声とともに棒に刺そうとした段階で目の前で調理中のトロサバ棒の本体がひとつ崩壊してしまっています。

もちろん崩壊してない別のものを渡してもらえたのですが、ここでひとつ疑問が生じます。

これを団子のように食べたら団子と違ってやわいので身が崩落するのではないか?言い換えれば、溶けはじめたガリガリ君と同じで途中まで食べた段階で残った身が重力で落下するのではないか?という不安です。くわえて、お下品なことをいうと(よい子のみんなはわかんなくていい)男子についてるイチモツをフェ…というか咥えるようにするには長すぎで、そして硬くありませんからその食べ方も途中で崩壊する可能性が大です。野郎2人で10秒ぐらい考えたのですが解決策は思いつかず、冷めてしまうのももったいないのであんまり考えずに団子を食べるように食べたのですが、案の定、途中で崩壊し、トロサバ棒の欠片をあらかじめ添えていた右手でキャッチし口にしました。なお名誉のためにトロサバ棒そのものは何もつけなくても美味しかったです。が、東京に戻ったいまでもどういった食べ方が最適解なのかは相変わらず謎のままです。

謎ついでにもうひとつ。

小田原は後北条氏の根拠地です。ゆかりの北条氏政の旗印が城址にはおいてあって

裏返ってしまっていますがこの「鑊湯無冷所」というのが恥ずかしながら最初読めませんでした。読めないどころか意味も解りません。ので、訊くは一時の恥、とばかりに城に居たスタッフの方に尋ねると読みは「かくとうにれいじょ無し」で、煮えたぎった湯には冷たいところはない、という意味の禅語なのだそうで。熱いから近寄るな、というわかりやすい威嚇にもとれるものの、煮え立つ湯なら地獄のはずでゆえに地獄以外いっさいない、とも取れないこともないです。家康の厭離穢土欣求浄土と異なり、意味を知れば知るほどどういう意図で掲げてたのかがわたしのような凡人にはわからず、いまいち謎というかなんというか。ただ、氏政は暗愚に語られがちですが相当の教養人であったのではないか感が強いです。

どうでもいいような小さな謎を抱えたまま東京に戻る前に御幸浜へ足を延ばしてます。

久しぶりにだらだらと海を眺めてました。でもって(実際は謎はあるかもしれないけど)海はわかりやすくていいなあ、と。