今夏放映されていた『小市民シリーズ』(原作・米澤穂信)を録画していて時間のあるときに視聴しています(≒つまり今夏余裕がなかった)。上記の「シャルロットだけはぼくのもの」もそのひとつで、放映後かなり経過してから書くのはいかがなものか?と思いつつ、面白かったです!で済ますのがもったいないので書きます。
いつものように幾ばくかのネタバレをご容赦ください。シリーズ通しての主人公である小鳩くんはヒロインの小佐内さんから洋菓子店でマンゴープリン2個とシャルロットのグレープフルーツのせ4個を買ってくるよう頼まれました。ところがシャルロットは3つしか在庫がありません。仕方なくマンゴープリン2個とシャルロット3つを買い、小佐内家へ向かい、小佐内家で箱を開けようとしたところ肝心の小佐内さんは電話で離席してしまいます。最初は律義に待っていたのですが小鳩くんは空腹に耐えかねてシャルロットを1個つまみ食いしそれが美味で、シャルロットは残2となるわけですが最初から2個しかなかったことにしようと小鳩くんが偽装工作を施すのが本作のメインです。その偽装工作が小佐内さんに通じたのか?についてが物語のキモで、詳細はアニメをご覧いただくか原作にあたっていただくとして。
謎を解くことが多かった小鳩くんが謎を仕掛ける≒偽装工作をする側になるのが斬新に思え、くわえて小鳩くんの心理描写と偽装工作の思考時の描写が丁寧で、なので自然と小鳩くん側に立って物語を眺めてて、偽装工作がバレるかバレないか(ほんとは視聴しているこちらは無関係なのに)ムダにハラハラしながら視聴していました。と同時に、偽装工作後の小鳩くんを眺めてて些細な秘密を持ってしまった人というのは傍からみると滑稽であることを再確認しています。物語の持ってゆき方が巧みで、原作者とそれを映像化したスタッフにブラボーです。
以下、くだらないことを2つほど。
ひとつめ。小佐内さんが前話までもケーキをいくつも食べる描写がありました。ので、不思議ではないのですが、今回小鳩くんに頼んだのはシャルロット4つにマンゴープリン2個です。それが小鳩くんと一緒に2人で食べる前提だとして一人あたりシャルロット2つにマンゴープリン1つという計算になります。個人的に贔屓にしてるケーキ屋はありますがいつも1人1個の計算で複数たべたことはなく彼氏に買って来て貰ったこともありますがそのときも1人1個の計算で、なので、小佐内さんのその計算に驚愕しています。異性と付き合ったこともありますがそのときも1人1個の計算でそのうえ訊きもしなかったので、悪いことしたかなあ…と視聴しながらいまさらながらちょっと反省しています。もちろん女性全員が小佐内さんのようなケーキ好きとは限らないのですが。
2つ目。小鳩くんは前半部では甘いものが苦手という趣旨のセリフがありました。にもかかわらず、グレープフルーツが載ってるので甘いだけではなくイケると判断し手を出したシャルロットはさぞかし美味かったんだろう…と想像します。忠節橋や金華山とおぼしき風景が背景に入ってるシーンがあったので小市民シリーズは岐阜が舞台と想像しているのですが、もしモデルになってる店があるなら一度岐阜へ行ってみたいな…感があったりします。それくらい良く出来た回でした。
なんだかまとまりがなく、同時に、アニメの感想の書き方というのもわかってないのでこのへんで。