佐賀の病院への寄付

博多から鹿児島本線に乗って久留米方向へしばらく行くと鳥栖という駅があります。有名な場所ではちっともなくて、大きなサッカースタジアムがあるのでサッカーに詳しければ別として、誰もが知ってる街ではありません。その鳥栖にサガハイマットという重粒子線治療センターがあります。おそらくサッカースタジアム以上に誰もが知ってる施設ではないはずです。

がんを治療するとき外科手術のほかに抗がん剤などの化学療法、それに放射線を照射することがあります。放射線もいろいろあるのですが、電子より重いものを粒子線とよび、より重い重粒子線を照射してがんを叩く方法をいまは場合によってはとることができます。ただしどこでもその設備があるわけではありません。九州では鳥栖のサガハイマットのみです(他にあるのは大阪、兵庫、神奈川、千葉、群馬など)。

親ががんで闘病していたこともあって親が死んだ後もがん治療の領域への関心が捨てられずにいて、ずっと意識的にがん治療の報道は追っていて、重粒子線治療の施設はおそらく儲かるわけではないのは予測できてて、(はてな今週のお題が「ふるさと納税」なのですが)ふるさと納税のそのシステムを使って寄付を募ってるのを知ってからは寄付をしてます。

寄付をすると佐賀のホテルや佐賀牛のお店などが値引きになるカードを送付してもらえるものの九州に住んでいるわけではないので・縁もないので使う機会はありません。適宜送付してもらえる広報誌を読む限りコロナ禍のなかでも(進行するがんを扱うだけあって)治療を止めなかったことが書いてあって、ああよかったという安堵と、それを教えてもらえただけでも充分かな、寄付したお金はたぶん有効に使われてるだろうな、と思えました。

ここで書くのを止めれば美談になるのですが。

佐賀牛は美味しいらしいのを最近聞いてしまって、いまはぜんぜん気にならないわけではないので、いつか佐賀に行けてカードを使って佐賀牛が喰えたらいいな…くらいの上品ではない希望がまったく無いわけではなかったり。