度し難い存在

憲法の下に書いておくのがちと引っかかったのと意味不明だったので書き直しました。似たようなことかいてますので興味のない方はスルーを)
背後から耳やうなじをキスしながらボタンを外す立場だったときはコントロールを失うことの恐怖はありませんでした。

対女性のときは自分が幾分かは相手をコントロールする立場だったからです。たとえば動かす、引くという動作で男性が性感をコントロール可能であったりします。先にはてないように工夫したりもします。つか、女性とつきあってたときは、満足してもらえるやろか?と言う不安はあっても恐怖はほとんど無かったです。



で、コントロールが可能、ということが自明でないほうに足を突っ込んでしまったとき、セックスに恐怖を感じるときがあるようになりました。や、セックスに恐怖があるんじゃなくて、性感をコントロールできない恐怖が正しいかもしれません。

抱かれると言う立場を選択したとき最初は快感なんて追うような状況には無かったですが、しばらくして慣れて追えるようになったとき、名前も知らない人とセックスをしてしまい運が悪く自分のことしか考えない人だったことがあります。最初のうちは慣れていないということを伝えてあったので紳士でしたが途中から態度が変わり、逃げようとしたものの引き戻され組み伏せられてしまい、抵抗しても聞き入れられず、いつそれが終わるのかわからないという自分の身体が自分でコントロールできない恐怖は底知れなかった体験があります。終わった後にヤニくさいけどキスをしてくれたことは覚えています。ちょっと荒っぽいセックスの範疇なのかもですが、アダルトビデオやポルノマンガで見慣れたものにすぎなくても、一方的なものは怖いのだ、と思い知らされました。
余談ですが、このとき問いかけもしないのに球技をやってる女性と同じくらいだったという感想を聞かされ、スキなんでしょ?もう少し遊んだら?という聞きたくもないアドバイスを受けました。女性と比較され検討されて感想を聞くという、ある意味で一番聞きたくない自分には屈辱的な、しかしいってる本人は善意であるだろう言葉はけっこう自分に長く突き刺さりました。なんかみじめなセックスはもうごめんだ、と正直考えていたはずです。
けど、自業自得です。
考え方が甘いのです。
「気持ち良いセックス」があって世の中にはそういう世界もあるとは知っていて、それがほしくてたまらなくなったとき簡単にそれが自分の思うままに手に入る(若かったから、という驕りがあったのは事実です)なんて思っていたのです。たぶんそこらへんの足許を見透かされ、相手を誘引し、勝手に期待して、裏切られたに過ぎません。このとき性欲を利用されるのは怖いこと、このときセックスは恐怖の奈落の底に突き落とすことがあると思い知りました、というか体感しました。なんともいえない快感がほしいという自分の性欲はそのうち自分を滅ぼすかも、性欲があっても相手がつけいる隙を作ってはいけない、とも思うようになりました。最初のほうでこういう肌を擦りむくような経験をして、で、私は性的乱行にストップを掛けられることができたのかもです。


ただコントロールできない状況でも、怖くないときが有ります。

好きな人がいたときや、セフレみたいな存在がいたとき、シャワー上がりにバスタオル一枚で暗めの部屋のベッドの上でこちらからキスをねだってみたりとか、積極的になるときがありました。もしくはすすんでフェラをしたり騎上位で自分で動いたりとかです。そのとき奇妙な感覚がわきあがります。普段スーツを着てるときとか理性で制御して封印してるはずのものが理性を解放して暴走するとき、麻薬患者のように別人になってしまうような恍惚感がありました。たぶんどこからどうみても下品だったはずで、理性のあるときからすると正視できない痴態を晒してることを厭わなくなってたはずです。その状況下では自分が性感がコントロールが出来なくても恐怖でも何でもありません。淫乱でどこが悪い?みたいな開き直りがあったのは否めません。口に出して問いかけこそしないけどその裏には、理性を解放して下品になってても興奮してくれてるんだよね?少なくともいまは好いてくれてるんだよね?という確認もあったはずです。そのあざとさも下品です。その下品さに浸ることが私は嫌いではありませんでした。

もっともいまは、下品さを見せる相手がいませんが。でもって、この記事を書いてる本人は淫乱かもしれません。ですから気をつけて(どうやってw?)。



セックスしなくても自慰をしなくても生きていけるハズなのに、どうしてこんなに無性に求めたくなるのかと思う時があります。性欲がコントロールできないか?と思うことも有ります。 そのきっかけは些細なことで、たとえば仕事中にワイシャツの下のシャツが変に胸の敏感になってる部分にこすれたりとかだったりします。理性で封印してても体がなんとなく重くなり、しんどくなってきます。大都会なら可能なこととして男性でも女性でも手当たり次第相手を見つけてやりまくったり、そういうことで解消されるのなら、満たされるならどんなに楽かと思うことがあります。誰かれかまわずセックスしてそれで満たされるかといえばそうじゃないのもわかっていながら、ブラウスを脱がせて後から抱きしめてもコトが終わったあとにあまり自分に執着がない態度をとられて寂しさを感じるのは自分であったりします。また見知らぬ相手に身体を許して一方的にコントロール不可能な状況にもってかれるのも未だ怖かったりします(そもそも一方的にされた記憶があって性欲を利用されるのが怖い、と思いながら他人を利用しようなんて噴飯ものですが)。それらを経て「避けることができたのにやっちまった」みたいな負の感情が身体を支配して落ち込むのはわかっています。
わかってるからなんとかなっているのですけど。
何も知らなかったころに戻りたいかも、というのは多少は有ります。



性欲はコントロールできて無いものの、行動はコントロール可能です。
たまに頭の中でいやらしい想像をしたりします。
なんかこう、度し難い存在のように自分が思えてきてる今日この頃です。