この本は思想体系か?(販売中の本なのでネタバレ注意)
- 作者: 杉浦由美子
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2006/03/16
- メディア: 単行本
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当初、内容を引用しましたがマズイと思って削除しました。商売妨害だしマナー違反かと思いますので。
あえて声を大にしていいたいことが一つ。歌舞伎を観ることは負け犬には直結しません。むしろ粋なことです。著者は粋を理解しないかわいそうな方でしょう。
読んでるぶんには面白いとおもいます。ただ、決めつけがすごい。
秋葉原も東池袋も知らない田舎ものですから、事実かどうかはわかりません。つか、私自身仮性腐男子で仮面かぶって毎日仕事して、イベントとかいったことありませんし、腐男子腐女子の知り合いはリアルにはいません。一概に書いてあることの妥当性の判断は避けます。
著者は男性ヲタと腐女子を分けて定義してるのですが、ただですね、男性ヲタであろうと腐女子であろうと消費に対する価格弾性が極小に向かうのはヲタであれば男女そんなに変わらんと思うんですよ。いいかえるとたとえ多少市価より高かろうと買う物はきちんと買わないと気がすまないのはヲタなら男女一緒なもんですから、男性女性を分けること自体どんなものかと思うんですが。消費活動という点で性別によりそれほど顕著な差異があるのかなあと。消費が元来個性的であるというマルクスを引用したくなるのをこのさいぐっと堪えます。
また恋愛を取るかヲタクをとるかの二者択一の選択の問題は腐女子であろうと男性ヲタであろうとヲタである限り無縁であり、と同時に必ずしも対立関係におくべきものとは思えないのですが、カタギという存在を意識すると、常に迫られる性別を超えた麻薬の誘惑に似た共通の人生の問題だと思うんですが。
いわゆる巷間伝えられているもMOEという概念は消費に対する価格弾性を小さくさせる麻薬であり、ようは、MOEを感じ取ってしまったらさいご、人間やめますか?それともヲタクをやめますか?ということだとおもうんですが、ヲタであれば問答無用でしょう。恋愛とて同じことで、古今和歌集他古くから詠われ、またいわゆるミツグ君の存在から判るように正常な感覚を麻痺させる麻薬でありえます。またどちらの麻薬も併用可能なものだとおもいますし。共通するのは世間一般のカタギの感覚からヲタも恋愛する老若男女もかけ離れた存在という点です。選択するとしたら、カタギでいるかそうでないか、の点だとおもいます。
ずれましたね。すいません。
最期に。
菅原伝授手習鑑の寺子屋の段を予習なしに見ましたが、何か?
歌舞伎は負け犬が観るものですか、そうですか。
歌舞伎を観るにあたって教養はないよりあったほうがより数倍楽しめます。それはお勉強とは申しません。生きていく上で確かにそれほど必要のないものでありますが、歌舞伎の世界は観ているほうを豊かにはします。その豊かさを理解できない著者の方の品性の貧しさのほうが負け犬のような気がするのですが、思い過ごしでしょうか。