小田急の沿線に藤子・F・不二雄ミュージアムがある関係からか、小田急新宿にドラえもんがいます。
アニメをそんなに見てなかったのですが、こどもの頃に通ってた耳鼻科にドラえもんとドラえもんのもってる道具の解説が載った本があり、けっこう熱心に読んでました。「タケコプター」とか「どこでもドア」とか「スモールライト」とか、そういうのです。そのなかで暗記パンというのがあって、(新宿に飾られてるのはそれなんすが)暗記したい内容の上にパンを載せると転記されそれを食べれば暗記ができるってのがありました。暗記ものが得意ではなかったのであったら便利だなーと思ったことが無いわけでもないのですが、つか暗記したって応用がきかなくちゃ意味ないじゃんとかホントつまらないオトナにそのうちなってしまい、もちろんドラえもんとは縁が無くなり、いまに到ります(記憶に間違えなければもとの話はたくさん食べなくちゃいけないことになってとか、そういうオチであった気が)。
ドラえもんの話はほとんど覚えていません。でもいまでもいくつか強烈に覚えてるものはあって(やはりこどもの頃に耳鼻科で読んだはずなのですが)そのうちのひとつは人を消せるスイッチについてで、嫌なやつを最初からいなかったことにするのがありました。のび太くんが野球のことでしくじってジャイアンに怒られ・殴られたのでドラえもんがそのスイッチを与えてジャイアンけし、ほんとにジャイアンが居なくなると野球でしくじるとこんどはスネ夫が怒りはじめこんどはスネ夫を消し、スネ夫のあとは別の人が続き、果ては「だれもかれも消えちまえ」といい、ほんとに誰もいなくなるのですが、最後は孤独を感じて後悔しもとに戻る・しくじらないよう野球の練習をする、っていうなんだか浅いんだか深いんだか判らない話です。もうドラえもんとは縁が切れてるのですが、状況がめんどくさくなるとその状態を引き起こす根本を治さずに「この状態なくならないかなー」みたいなことを考えないわけでもない「内なるのび太くん」を抱えてるので(でも最後はめんどくさくてもおれ以外誰が根本から治すの・片づけるのという気になって「内なるのび太くん」状態を脱する)この主題のようなものはたまに思い出します。もっともドラえもんにそんな妙なことを見出すのは変かもしれません。変かもしれないけど、年齢が同じひとりがこの「誰もいなくなるスイッチ」の話は印象に残ってたらしく覚えててちょっと嬉しかったっす。ドラえもんと一緒に育った世代しか通じないかもだし、てめえと他人が違うのは当たり前なんすけど、共通点がある・うっすらいってることを理解してもらえるとちょっとほっとします。
ってそんな話はともかく。
今年はドラえもん誕生100年前記念?の年です。二足歩行のアシモがいまできてるんすから、案外もしかしたら百年後にはネコ型ロボットも可能なのかも知れなかったり。暗記パンより楽そうなんすが、そんなことないか。