お酒の話

香川の南隣は高知です。高知のお酒というのはどちらかというと淡麗辛口が主であったりします。ところが香川はどちらかというと土佐に比べて淡麗だけどどちらかというと甘口で、「同じ四国」というくくりは危険かもしれないのですが不思議なくらい差があったりします。金丸座のそばに西野金陵という酒蔵があってそこを見学してて、お酒を買いながらバカな質問をしたかなあと思うのですが、長年の疑問をぶつけてみました。「なんで高知の酒と香川の酒で、四国内で違いがでてくるんでしょう」っていう。
至極あたりまえの結論として答えていただいたのは米と水の差です。特に米の場合は西野金陵では香川のオオセトという香川の地場の米をつかうが高知の日本酒は必ずしも高知のお米にこだわらない、という点です。そりゃ原料が違うのだから差異は出てきますよね。
問わず語りで、香川でよいとされる酒を高知の人は「さらさらしてのめない」ということになってしまうようで。また興味深かったのはさぬきうどんを筆頭に香川は醤油をつかいその醤油は甘く、またサワラなど淡白な魚が瀬戸内でとれてそれを食べる、対して高知は醤油ではなく塩の味付けの料理があって、酒の好みにそれらの料理も影響してるかも、とのことでした。
お話を伺いながら、なんだろ、舌というのは繊細で、好みというのは環境に左右されるものなのかもなー、と。