たまに迷うこと

知らないことは恥である、ってことにまつわる失敗も、何度か経験してきました。なんにも知らなかった頃、「ご苦労さまです」っていうのを目上の人にいったことがあります。こっそりたしなめられたのですが、原則的には目上の人が、目下の人に使う言葉です。労をねぎらうってのは目上の人が目下の人に対してすることなわけでちょっとおかしく、目下の人が上の人に対していうならば「お疲れ様です」と言う方が良い、っていうのを知りました。恥をかいたから知ったことなので、同じ間違いはしてません。


勤務先なんかでマナーにかかわる話やそれ以外で、知ってるか知ってないかという、ささいな微妙なことを他人に説明する範囲とタイミングってのは微妙に難しかったりします。知らないかもと思って云うと、知ってる人は「そんなこと知ってるよ」ってなことになる。人間ってどこか「物知りだと見られたい欲・思われたい欲」があるんじゃないかと思うのです。それを汲まないと、相手は不機嫌になりがちだしどことなく馬鹿にされてるかもっていう疑いを感じちまいます。言葉には出さないのですが、顔を見てるとなんとなくわかるときがある。逆に、教えとかないとまずいかな、ってなこともけっこうあるんすけど。

なにかを説明してるときにも「物知りだと思われたい欲」ってのを考慮してあまり懇切丁寧に云わないほうがいいのかな、なんて思ったりもするのですが、わが身を振り返ると人間の理解って順を追うことが多いので、端折られるとそこからわけがわからなくなることがあったりする。すこしくどい、ぐらいで良いのかなー、なんて思うのですが、たまに微妙に迷います。
教えるって難しいな、ってことをよく最近思います。