坂の上の雲の中に療養中の正岡子規が松山のお寺でおみくじを拾うシーンがあります。拾うと書かれてる以上、どこかに結んであったものが解けてしまったのかもしれませんがそのおみくじは凶で、病は長引くけどいのちはさわりなし、と書かれていたことになっています。子規がどうなったか知ってるこちらは唸ってしまうのですが。
話はいつものように横に素っ飛びます。
東京ローカルな話をして恐縮なのですが西武線に東伏見という駅があり、そこからそれほど遠くないところに伏見稲荷を分祀した東伏見稲荷が鎮座しています。毎年なるべく正月に詣でていて、一昨年は控えたのですが去年から再開して今年も2日に古い神札を納めに行きました。新型コロナ前に比べて参拝者は少なめです。が、御守りやおみくじ等を求めるところは時節柄以前より増えている印象です。おみくじを境内に結びつけようとする人>おみくじを結びつけるスペース、となれば
おみくじが境内に溢れます。去年もそうだったのですが、結んだおみくじが解けてしまったのもありました。いまは新型コロナですが子規が療養のため松山に居た前後には赤痢とコレラが連続して流行していて、もしかしてこんな感じだったのだろうか、とか想像しちまっています。この光景を目撃するまで「おみくじを拾う」というのがぴんとこなかったのですが、ありえるかもと思うようになっています…って、私の想像力の限界はどうでもよくて。もちろん拾ったりなどはしていません。
来年の今ごろはおみくじが転がってない状態であってほしいところですが、どうだろ。
ここでおみくじを引くのがお約束かもしれませんが、いちど凶を引き「いまより悪くなることがないってことだから良いんじゃね」と彼氏に云われて腑に落ちて以降、凶以外を引くのがイヤなので長いことおみくじを引いていません。今日も引いていません。せっかくおみくじのことについて書いてきたのに、それじゃダメじゃん。