田無農場博物館へ(もしくは「こく」)


西武線田無駅の北方に農林関係の研究を行ってる旧東大農場(生態調和農学機構)というのがあり

桜会という開放日だったので早起きして見学してきました

生まれ育った街もいま住んでいるところもてんでばらばらに咲くヤマザクラ系が多いんすけどそれを見慣れているせいか、ソメイヨシノが一斉に咲いてる(人の手によって接ぎ木で増やされたほぼ同じ遺伝子を持つクローンなので似たような条件下ではいっせいに咲く)のをみると「ヘンな桜だよなあ」と毎年思うのですが

ソメイヨシノを眺めてるとやはり毎年どうでもよくなってきちまうんすけど。

農場内には乳牛舎を転用した農場博物館というのがあります。

昭和9年築なんすが関東大震災の経験から耐震性を考慮して(建築学科の教授が監修していて)中がトラス構造になっています。三角形は外から力が加わっても変形しにくく(横からの負荷があっても変形しにくく)、トラス構造にすることによって細い木材でも強い構造が可能です

トラスが続くとけっこう壮観です。

でもって柱要らずで大きな空間を保つことに成功してます。いまは農機具や農業関連用品のコレクションの陳列場として活用されてます。けっこう貴重な建物であるらしかったり。

元乳牛舎から飼料を運ぶためのトロッコの線路が倉庫までつながってます。経済農場というシステムが東大農学部にはあって、農家の経営を考慮して実際の経済活動と結びつけて農業生産の研究をしていた時期があり、元乳牛舎やトロッコは経済農場の名残です。乳牛舎の牛乳は近所の団地に外販し、乳牛の牛糞はたい肥にして農場内の畑で有効利用し、ということをしていたそうで。机上に偏らずに実践していた、というのがちょっと興味深かったです。

最後にバカにされそうなことを書いておきます。農場のコレクションのうちの「せんば扱き」という農具です。刈り取った稲からモミを脱穀するための器具なんすが(水田のない武蔵野台地育ちなので)モミが簡単にこぼれ落ちるのを目撃すると「こく」という言葉の意味を改めて思い知ったというか、つい「おお」と声が出ちまいました。知識として知っていましたがどう使うか・どうなるかというのを知ると血肉になるというかやはり目からうろこで、興味深かったです。