あー

牛久というところに行っていて、そのあとつくばのJAXAつくば宇宙センターにも寄り道していました。JAXAつくばの主たる業務は人工衛星の開発や運用、管理などで、たとえば国際宇宙ステーションの実験棟「きぼう」の後方支援もつくばで行っています。

「きぼう」は重力から解放された環境なので地上とは異なることができ、最近だと糖尿病に関連する構造が解明されてないあるタンパク質を無重力状態で生成し(重力がないので規則正しい均質なタンパク質が生成可能で)それを地球に持ち帰り当該タンパク質のよくわからなかった構造を解明し創薬に役立てる、というミッションがあったそうです。あまり報道されてないのが惜しい気が。重力ついでに書いておくと見学コースには宇宙飛行士用の宇宙食の展示もあったのですが、ラーメンがありました。でも無重力なので重力のある地上とは同じとは行かぬはずでどうするのか考えながら説明を聞くと塊状の麺を包み込むスープにとろみをつけていて、それを箸ではなくフォークで突き刺して食べるスタイルです。確かに重力がないことを考えるとそれしか方法はなさそうで、「あー」と唸っちまったのですが。文系でも説明を聴いてるだけで・資料を読んでるだけで時間泥棒になるくらい興味深かったです

で終わりにしても良いのですがもうちょっと続けます。センター内には志納制の展示施設があって人工衛星に関しての紹介があります。

人工衛星の表面を覆っている断熱材なんすが、一見、なんでしわくちゃ・乱雑なんだろうかと思っていました。ベッドメーキングでシーツのしわが許せないわけではありませんができうる限りシーツはしわナシで決めたい派なのでなおさらですっててめえのことはともかく。でもってこの断熱材はマジックテープでところどころ止めてある旨の説明があって、マジ?と半信半疑で続けて聞いていると、真空で空気抵抗がないのでマジックテープでも剥がれる心配はなく、しわナシの面接着だと万一断熱材の想定を超えた熱を受けたときにダメージを喰らってしまうけどマジックテープの点接着であればその点の部分だけに熱が行くだけで済む、という説明でそのほうが確かに理にかなうのです。腑に落ちる説明だったのでここで再び小声で「あー」と声がでちまい、その声が聞こえたっぽい一緒に見学していた小学生の男の子から説明員の方から渡されていたらしいマジックテープ付き断熱材を衆人環視の状況で

「はい、これ」と渡されちまい、目線をあわせて謝意を伝えて受け取ったのですが(渡されても特にすることがないので写真を撮った)、ちょっと恥ずかしかったです(同行者は笑いをこらえていた)。

でも理屈がわかるとき・腑に落ちるとき・よくわからないことが理解できたときって、快感があって、言葉にならない声が出ちまうことないですかね、ないかもですが。