用があって本郷へ。
本郷通を南を見た写真ですが、レンガの壁のあるほうは見渡す限り向こうまで全部東大の敷地です。狭い校地の出身の人間からすると広いなー、と感じます。
東大赤門。東大は加賀前田家の屋敷跡をそのまま流用してて赤門は前田家の使ってた門を流用してます。なんで赤いのか、っていうと前田家に将軍家からお嫁さんが来たときに婚礼用に新築してて、目出度いことだから、っていう理由からです。
こんな並木があるキャンパスです。大学ってわりと森や木がなぜか多いっすね。クーラーがない時代に、涼を求めて植えたのかなあ、と推測。
時間に余裕があれば立ち寄っていただきたい場所が、東京大学内の博物館です。
標本の展示と、火星探索についての展示をやってました。
標本のほうは縄文時代からの日本人の頭蓋骨標本が陳列されてたのですが年代ごとに変化してるのが手に取るようにわかりました。たぶん食べ物であごとかが変化するのはわかるのですが、鼻のあたりがなぜか微妙に変化してるのです。日本人ってのは時代によって変化してゆくんだなー、ってことが別の意味で理解できたというか。北大を見学したときも思ったのですが、実物を見せてもらって比較するというのは、なんだか腑に落ちます。
火星のほうは【なぜ火星が赤いのか[Why is Mars red?]】っていう副題がついてます。火星は赤い砂で覆われてて赤い砂は酸化鉄(鉄さび)が主成分なんすけど、大気中の酸素により酸化したと考えられてはいます。これが答えになるっていえばなるんすけど、じゃあなんで酸化鉄があるの?っていう芋づる式疑問が浮かびます。展示内容に関連してきますが「火星の地表を酸化させるほど攻撃的な酸素・大気状況がなぜできたか」ということが研究対象のひとつになってるようです。協賛に製鉄会社が入ってたところをみるとさびを含め根が深い問題なのかもしれません。興味がありましたら、ぜひ、東大へ。10月末まで月曜日とお盆期間を除いて公開中です。
足が写っちまいましたが、東大のマンホール。東京帝国大学の文字があるとすると戦前の鋳造でしょう。「暗」というのは(謎だったのですが、はてなのほうで疑問を投げたらいろいろ教示してもらえました)どうも暗渠の略のようです。本郷台地のきわにあるので水路か小川があってもおかしくないところなので、暗渠ってのが腑に落ちました。
(その昔、ここで闘争があったという)安田講堂。
で、そのすぐそばにあるのが三四郎池。もともとは前田家が作っていた庭園の池で、心字池という名前だったのですが、漱石の小説「三四郎」にでてきたので、三四郎池が通称になっちまいました。こんもりした森の上のほうにキャンパスがあります。本郷台地のきわなせいか、人工か自然かわからぬものの沢のようなものもあります。
三四郎池周辺はほんとに都内なんかな、という光景っす。
小説のように美人と出会えたかっていうと、残念ながらそんなことはなかったですけども。