樅の木は残った」という山本周五郎の時代劇があるのですが、あれがどこの話だったか、ってなことになったとき目の前に居る農○省出身の同世代の人が「山本周五郎をまったく読んでないので間違ってるかも」と前置きした上で「樅のような木が人が住むようなところで自生してるとすると寒冷地じゃないとおかしい、東北ではないか」なんてことを言い出したのです。たぶんその人の頭の中には植生による日本地図があってどこになんとなくなにが植わってるか、ってことがうっすらインプットされてるらしい。そのときは正解を知らなかったのとくだけた席だったのであーそうかもしれませんねー、なんて流れになりました。
で、さっき本屋で調べてみたらほんとに東北の話で仙台藩伊達騒動の話だったので正直びっくりしたんすけど(自分の知らないことを知っている人に対して点数甘いところあるせいか単純に)なんだか専門家ってすごいよなー、と帰りのバスのなかで思えちまいました。
で、よりによってちょっとカッコいい人です、その人。


上を眺めればきりがない、と判りつつたまに知識とか博学な人と自らを比べると、普通であるおのれがちょっとみじめになります。でもどこか対抗できる分野があるんじゃないか、なんておもっちまいます。探してなかったらなんか情けないっすけど。