いつものようにくだらない話を書きます。
日本史の教科書などには種子島に鉄砲が伝来したあと堺などで鉄砲が生産されるようになることが書かれていました。種子島から遠く離れた堺へなぜ飛ぶのかが謎なのですが、教科書に書かれてない以上受験等に関係ないことですから、紅顔の美少年…じゃねえ、史学科に行くつもりが無かった高校生だった私は深くは質問しませんでしたし、どこで質問していいのかわからないので大人になってもその疑問もずっと封印していました。ところが最近読んだ『日本社会の歴史(下)』(網野善彦・岩波文庫・1997)は海を介した動き等を加えて書かれている稀有な本でたとえば後期倭寇にも触れられていて、後期倭寇の首領が五島列島を根拠地とする王直という人物で、その王直が乗ったポルトガル船が種子島に漂着し、後期倭寇は九州のみならず中国大陸や泉州や紀州にもつながりがあったとの記述(P77)を読んで、高校時代の疑問が氷解しています。網野さんの著作は個人的には「あ、そういうことだったのか」というのが多いのですが、日本史の話をしたいわけでは無くて。
無教養を晒すことになるのですけど恥を忍んで書くと史学科だったら知っててもおかしくない網野善彦という歴史学者の存在を知ったのは2年くらい前です。その存在を知ったのはやはり歴史学者である田中優子法大前総長との対談で、その対談が掲載されてる新書を手に取ったのは著作を読んだことのある田中前総長の名前があったからで、芋づる式に網野さんの存在を知ったことになります。ここではてなの
お題「本の探し方どうしてる?小説でも新書でもしばらくハマった作者に飽きたり、作品をすべて読んでしまったりした時。次の本をどうやって探してますか?」
を引っ張ると、本の探し方という部分についていえば、読んだ本の著者が対談していた対談相手の本を新たなターゲットにすることがあったりします。
話はいつものように横に素っ飛びます。
以前はてなハイクというのがはてなのサービスにあって本をたくさん読んでいる人がやはり居たのですが、〇〇というある作家名をあげて「○○の面白さがわからないなんてわからない」という書き方をしていて、それ以降、面白さってなんなんだろうという謎を抱えてるのですが、もちろん答えはありません。ただ、なにがどう面白いのかは人によっては異なるのではないかと疑ってて、人は工業製品ではないのではじめて鏡の前でえっちしたら興奮してしまう人と恥ずかしがる人が居るのと同じで感覚の差があってって書くと「ふざけるな!」っていわれそうなので書き換えると、物語を読んでいままで読んだことが無いような斬新な展開であったとか書いてあることと似たような経験をしたとか、本を読んだ感想というのは経験を含むその人固有のものに根差したものなのではないかと疑っています。ので、自分が面白いと思っても他人が面白いと思うとは限らないはずで、自分が面白いと思ったものを薦めることはあまりしませんし、(彼氏を除いて)人が薦めるようなものを手に取ることはあまりありません。
実際に本屋で本を開いて数ページ読んで「よしこの文章なら読めそう!」と読むこともありますし(万城目さんがそうだった)、映像を視聴してラノベを買ったケースもあります(青ブタがそうだった)。
つまるところ「本をどう探していますか?」という問いには「ケースバイケース」としか書けなかったりします…って、答えになっていないような気が。それじゃダメじゃん。