ゴーヤ童貞を捨てた夏(もしくは肝っ玉の小さい男の話)

平成がはじまるころ十代の紅顔の美少年(若干の誇張あり)だった私はいま40代の(何の因果か眼科領域で異状があって)まつげが長いおっさんになっています。眼科領域以外でも肝っ玉が小さいと云われない代わりに胆管が狭いとか健康について病気以前の指摘があることはあるのですが、いまのところ大病は経験せずに来ています。メタボも無縁で、体重は60キロ±3キロくらいで推移して18くらいから体型も変わりません。ついでに身長はストレッチするようになってから175です。ただ確実に以前と違ってるのは夏バテに対する耐性です。とびきり暑かったせいもあるのですが、今夏は夏バテからか頭痛と疲労を感じることが多くなってました。
でもって表題のゴーヤです。
別に失敗したって死ぬわけじゃないのなら失敗はしたっていいはずなので他人の視線さえ気にしなければ踏み出せます。が、口に入るものに関してバカみたいに妙に肝っ玉が小さくなってしまうところがあり、あまり知らない食材には手を出して来ませんでした。ゴーヤもそうでした。でもってちゃんと書くと長くなるのですが今夏素麺を貰っててしかし持て余し気味であることを書いたら親切なはてなユーザーのみなさまからいくつかのサジェスチョンをもらいました。その中にゴーヤのソーミンチャンプルーがあったのですが繰り返しますがゴーヤは未経験です。しかし沖縄県でそういう食べ方をするということは「ゴーヤーって、もしかして夏バテに効くのだろうか」と考えはじめ、しかし躊躇しているとまたそこではてなのユーザーのみなさまからさまざまなサジェスチョンがありここでやらねば男が廃ると考えてなけなしの勇気をふりしぼり、ゴーヤ童貞を捨てる覚悟した次第です(最後に他人の眼に左右されるところに肝っ玉の小ささが出てると思います)。
で、ヨーカドーに(まるまる一つ買わなかったところにも肝っ玉の小ささが出てるのですが)半分に切ったゴーヤがあったのでひとりの夜にそれでまずゴーヤチャンプル―をやってみることにしました。脇にダイショーのチャンプルーの素という調味料もあったけどガン無視。いざ台所に立つと多いかなあと考えて4分の1で調理することにし、残り4分の1はワタを取ってクレラップにくるんで保存。でもってゴーヤはワタをとって2ミリ大の厚さに切ったあと塩もみして水洗いして水切りし、豚肉のコマと豆腐(ほんとはそれに卵が主流ですが卵が苦手で、苦手だったら豆腐多めにすればいいというアドバイスに従って豆腐多めにして)とゴーヤをあわせてごま油で炒め、調味料は塩と黒コショウ、最後にしょうゆを入れ、皿の盛り付け時にカツオ節を散らして完了。完全に豪快な男の料理っぽくなってしまったもののわりとうまくゆきました。
肝心のゴーヤなんすが、基本に忠実に2ミリに切ったのと、意図的にほんのすこし厚めに切ったのをちょっと入れてて、火を通すと薄いほうはさして苦みを感じなかったのですが対して厚いほうは苦味があり、特性というかあんばいをなんとなく学習してます。でもって苦味があっても「これならあっても良いかな」という苦味で、もちろんちゃんと茹でればナムルなんかあいそうな気がってことはそのとき理解できました。幾つかサジェスチョンをもらったものの揚げ物は得意ではないので天ぷらなどはハードルがちょっとあって試してないのですが、香味ペーストをつかってソーメンと炒めたりとかおひたしなどは試してうまくいってます(ひとりでないときに作ったら完食だった)。
はてな今週のお題が「#平成最後の夏」なんすが、夏バテに効果があったかどうかはわからぬものの、はてなユーザのみなさんのおかげ(+なけなしの勇気をふりしぼったこと)でちょっとだけレパートリーが増え、食生活が豊かになってます。