ジュンク堂という不思議な書店があります。新宿三越が数年前に百貨店であることを止めたのですが、そのとき上層階の2フロアぐらい使ってジュンク堂はひたすら広い支店をだしました。ちなみに新宿三越から一分もしないところに紀伊国屋書店本店があります。店の作りも対照的で新宿の紀伊国屋本店って狭い店内にこれでもかっていうくらい本を並べてるのに対し新宿三越ジュンク堂は【図書館よりも図書館らしい】ってのがウリで、ジュンク堂がはじめたんじゃないかと思うのですがすわり読みスペースもありますし通路が紀伊国屋より広いしゆったりしてます。そして品揃えが豊富で「こんな本、私以外の誰が買うんだろう」ってな本も置いてあったりする。私の場合、新宿三越ジュンク堂はここに無かったらあきらめよっか、という存在で便利で勤務先のそばの書店に欲しい本がないときは新宿のジュンク堂で見つけたことが数回ありました。
利用者からすると不満のあまりないほんと理想的な書店ですが、ゲスな勘繰りをすると紀伊国屋から比べて一平米あたりの効率はあきらかに悪いでしょうし、賃料も支払うことを考えるとペイするのだろうか、なんてずっと不思議に思ってました。


ちょっと前に丸善が印刷会社の傘下に入ったのですが、このジュンク堂も印刷会社の傘下に入るニュースが昨日の日経に載ってました。特段、急激に経営が悪化したわけでも無いみたいなんすけど、理想を追求したスタイルだとメシは食えなかったようです。
理想を追求することは間違ってないもののそれだけではビジネスにならねーしメシくえるわけないじゃん、ってのは百も承知ですが、理想のスタイルの追求が現実に負けたのをみるとちょっと切ないっすね。