隠したくなるもの

何代か前の横浜市長のときに市内のラブホテルについて東京と同じく規制を行うべし、という意見があったらしいのですが、横浜というのは工業都市で裕福な層も多くなく必ずしも住宅事情がよくないし市営住宅も立派とは云いがたい、ホテルは絶対必要のはず、という高度な政治的判断があって、東京より規制が遅れた、って言う説があります。
嘘かほんとかは判りませんが自分が処女じゃなくなってから妙に説得力があるなーとおもってました。なんのことはない、ナニかをしてるとき、声は我慢するより出したほうがいいに決まってるんすけど、相手の他の人に声を聞かれるほどいやなものはないよなー、と思うのです。横浜の場合たぶんそういう人たちのために特定の場所はないよりあったほうがいいっていう判断で規制しなかったのではないか、と思うのです。
なぜかは判らぬものの私自身は相手以外の他の人に声を聞かれたりセックスをしてることを知られたり、ってのは相当抵抗があります。どこか隠したい。どうでもいいですがそんな意気地なしなのでアオカンの経験って、ありません。


それほど年が違わない、都心のマンションに住んでる人を知っています。で、交通至便なところに住んでるせいかこの人は不思議と部屋に誘ってきます。マンションは一応あつい壁でしょうから隣とかには聞こえないはずなのでナニかがあっても声なんかはあまり気にはしていません。ただ映像に撮りたい、みたいなことも何度もいう。撮って回想とかするのやろか、なんて考えて鄭重にお断りしたものの、相手を信用して裸になってはいたけどひょっとしたらもうこっそり撮られてるのかもしれません。ほかの人にも撮りたいっていわれたことがあってそのときも拒否したのですが、最近疑ってるのは世の中の人って、そういうふうに撮ったり記録するんだろうか、と思ったり。
自分の感覚が少しおかしいのかもと思ってるのは実際はよつんばいだろうとなんだろうと全裸で恥ずかしいことをしてるわけでいまさらなんすけど、仮にそんなふうに撮られた映像とかで自分のセックスを見られたりすることにかなり抵抗があることです。もし目の前で自分のセックスの映像が流れたら舌をかんで死ぬほうがマシです。アダルトビデオの映像を見ててほんとプロだなあとおもうのはセックスの最中の公開という点で、絶対自分ではできないよなーこんなこと、と思って眺めてます。


なんで他人に声を聞かれたくないのか、他人のセックスは正視できて自分のができそうにないのか、よく判ってないです。あ、いや、なんとなくは判ってるのかもしれない。
判らないと思いたいのは、意識してない自分の奥の底の本性を出してる瞬間を知られたくないし、見たくないだけなんだと思う。
下半身が興奮してるときに、隠したくなる思春期の頃の心境にどこか似てるかも。