最近の宿題

食い意地が張ってる証拠かもしれぬものの読んだ本に出て来た料理が気になることがあります。新田次郎の『武田信玄』の中で栃餅を蜂蜜で煮るものが出て来てて栃餅がなにかわかっていないにもかかわらずどんな味か興味を持ってしまいいまでも印象に残っています。いつかどこかで栃餅を見つけたらほんとに蜂蜜で食べるのか訊こうと思ってるのですが、残念ながら栃餅に出くわしたことがありません…って栃餅の話をしたいわけではなくて。

ギンナンはその味を大人になってから知りました。ギンナンを雑炊に入れて食べる記述をどこかで読んだ記憶があるのですがそれが何の小説かが記憶があやふやで、しかしいくらか真似て粥に入れたことはあります。メリットがあるから本を読むわけでは無いものの本を読むことの副次的作用として食生活をちょっとだけ豊かにすることもあるよな、と。ここで終わらせればどってことない小さな話で終わるのですが。

彼氏が封筒にたくさん入ったぎんなんを先週三袋貰ってきました。何年かぶりに粥に入れたり、ほかの具材と一緒にオイスターソースで炒めたり、酒のアテ用に塩で炒ったりして(たくさん使うと危険なはずですから量を注意しながら)消費し、現在二袋目開封中です。

料理というのを系統だてて誰かから教わったわけではなくその上冒険するときはアイデアは読んだ本が何割かを占め更にギンナンは日常的に使う食材でもないので既に引き出しは空っぽで、しいて言えば「残ったソーセージで何を入れてもいいんです」という土井先生の言葉を信じて味噌汁くらいしか思い付かず、正直持て余し気味です。もっともあれこれ考えるのは嫌いではないので、いましばらく無い頭をひねります。