冬の3分間の長さ

術後の診察のために出社前に朝いちばんで病院へ行ったのですが。

受診している病院は東京駅の丸の内口から出るバスに乗って行けないこともなく、のでその朝はいつもと異なり冒険心からバスで行くことにしました。バス停でバスを待ってるとバスが到着し、すぐ開けてくれるのかなと思ったらそんなことはなく、運転手さんがおそらく除菌液を含む布巾で車内のあちこちを拭きはじめているのがガラス越しに見え、ここのところ都内は新規感染者が連日1万を超えてる日が続いてて、それはそれで理解できる行動です。しばらくしていざ車内に入れたのですが、新型コロナ対策の換気のために降車ドアが解放されてて、加えて環境を考えてエンジンを止めてて、ので、暖房も入っていません。それらも理屈はすべて理解できるのですが氷点下までは下がってなかったものの気温が一桁台のビルの谷間だとやはり寒くないといったらウソになります。「あと3分で発車します」のアナウンスが流れて身体が冷えてきた自覚があったので「うわあまだ3分あるのか、運転手さんに断って自販機で温かい飲み物でも買おうかな」と周囲を見回したらバス停周辺には一切自販機が見当たりません。それどころか丸の内口にはなぜか自販機が無いのです。仕方ないなあ、と持参した簡易カイロを首筋に当てたりしながらじっと我慢の子で過ごし、3分が経過してエンジンがかかって暖房が効きはじめた途端、ホッとしています。さすがに懲りたので次回からは以前のように地下鉄で行くようにします。

冬の丸の内の3分間と冬以外の丸の内の3分は、前者の方が絶対長いような気がしてならなかったり(異論は認める)。