天邪鬼な睡魔

ラノベだマンガだと最近退行が進んでいるのでは?といわれるとキツイのだけど、ホリミヤ(HERO原作・萩原ダイスケ画・スクエアエニックス)というマンガを読んでいて、ある冬の日の夕べに主人公である堀さんと宮村くんがこたつに入ってしまったがために、ひと休みしたら宿題をしようと思っても14分後には撃沈しさらに2時間以上熟睡してしまうエピソードにありました(ホリミヤ09pege60)。東京は雪は降らぬものの晩秋から晩冬にかけて北西からの冷たい風が吹くので通勤に使う地下鉄も暖房をガンガンに効かします。退勤時に運よく竹橋や九段下で座れると座席の下の暖房のおかげで気がつくとウトウトしてることがわりと多く、つまり私は足を温めると眠くなるので上記の堀さんと宮村くんの熟睡は身に覚えがあります。

足のあたりがあたたかいと眠くなるという地下鉄車内の体験から足が大事と考えて数年前から秋から冬の終わりにかけて靴下を履いて寝るようになってます。ただし一日履いた靴下そのままというわけにはいかず、つまり靴下の洗濯量が倍に増え、ピンチハンガーに干されたいくつもの靴下を眺めながら「天日干しされた昆布の産地ってこんな感じになるのかも…」という光景が乾燥機能付き洗濯機にするまで天候が良くないときはどうしても出現していました。その代わり以前は一年に一回くらいあった眠れない夜というのはここ数年、経験していません。もっともモデルナ2回目の接種当日の夜だけは別で、接種した部位を下にしてしまうと痛く、まったく眠れなかったわけではないものの細切れの睡眠で朝を迎えています(翌朝発熱を確認してから解熱鎮痛剤を飲んで昼寝しています)。

はてな今週のお題が「眠れないときにすること」なのですが、個人的経験としては眠れないときに本を読んでも身に入らず音楽を聴いてもダメでした。いまから思えば「足が冷えないようにしろ」と過去のおのれにアドバイスしたいところですが、他人のアドバイスを受け入れるような柔軟さがB型故にないので…って血液型のせいにしてはいけない気がするのでちゃんと書くと私は素直ではないので、たぶん聞く耳持たなかったと思います。話をもとに戻すと、眠れぬ時になにをしていたかというと、覚えてる限りではむしろ眠ろうとしないでニンジンとかタマネギとか特定の野菜から作る料理のことなどを(B型の脳内なのでとりとめのないレベルで)想起して、いつの間にか眠っていたはずです。武満徹さんが病室で南瓜であるとかのレシピを考えていたのをまとめた「キャロティンの祭典」という(睡眠とは全く関係ない)本があってそれを読んでて真似てのことで、もちろんメモなんてしていませんから翌朝には入眠できたこととニンジンとかタマネギとかのことを考えていた記憶以外はきれいさっぱり忘れてます。眠ろうと考えなかったのが功を奏したのかもしれませんが、理屈は専門家ではないからわかりません。

地下鉄の車内も、ニンジンとかタマネギとかの料理を考えてるときも、そしてこたつに入った堀さんと宮村くんもそうなのですが、眠ろうと意識しないときのほうが睡魔が襲うことがあるわけですが、睡魔がこの世に存在するとは思っていませんがもし仮に居たとしたら、寒いときに出てこないので寒がりで、かつ、すごく天邪鬼なイヤなヤツではあるまいか、と考えちまうのですが。