薄紅の月

目が悪かったのでおぼろげな夜しかしらず、眼鏡を作ってもらったあとに富士吉田へ行きほんとに夜空がいちめんの星だらけなのを見て驚いた記憶があります。これをいうと笑われるのですが、その時の印象が強すぎて星を見てると宇宙空間に放り出されてる感覚があって、だから星でも月でも壁などによっかかるか必ず座ってみる妙な癖があります。望遠鏡を持っているわけでもない程度なんすけどいくらかの興味があって、しっかり壁によりかかりながら皆既月食を見上げてました。
うっすら赤味というかダークな薄紅の月をみて、月が地球の影の中に入りつつも地球の大気をかすめる太陽の光のうちの波長の長い赤い部分が月に届いて月を照らすという理屈を理解しつつも、やはり不思議だよなあ、と思っちまいました。