もう学校のテストなんて受ける必要はないのだけど悩まされていたので新聞に載ってると見ちまうことがあります。今日載ってたのが学力テストというやつで、中学生向けの問題にはなぜか「目黒のさんま」です。殿様が海から遠い目黒で食べた(どこにでもあるような)焼いたさんまが忘れられず、別の日になにが食べたいかと問われてさんまを所望するのですが、やんごとなき身分の人の口にあうようにと気を利かせて焼かずに蒸して脂を落とし、さらに丁寧に骨をとったさんまをみて最後の最後に殿様がいったいどこのさんまなのかを訊き、かつて自分が食べた目黒ではないことを知り「あっ、それはいかん!さんまは目黒にかぎる」と述べるのがオチになります。
設問があって「この部分(さんまは目黒に限るという)が表わす殿さまの姿として最も適切なものを選びなさい」ってのがあって選択肢が4つ。

1,おいしくないさんまでも家来のためを思っておいしいふりをする、優しい殿さまの姿。
2,目黒でおいしいさんまがとれることを知らない家来に比べ、賢い殿さまの姿。
3,ずっと食べたかったさんまをやっと食べることができて、喜んでいる殿さまの姿
4,目黒がおいしいさんまのとれるところだと思い込んでいる、世間知らずな殿さまの姿。

こんなものに正解があるのかなあとどこか考えながら4か2で迷って、殿様は世間知らずであること嘲笑するなら4でいいのですが、目黒でさんまがとれると信じて疑わない殿様が「さんまは目黒に限る」っていうことにおかしみがあるのと、目黒のさんま全体を考えて「ほんとに美味しいものを喰えない・知らずに育ってしまったやんごとなき身分の生き様の悲しさ」を読み取るなら私は2であると考えたのですが、でも正解は4です。
若干ショックだったんすが「まあおれ学力ないんだなあ」などと嘆くしかないのですけども。