音のでるパンケーキ

マーラーの5番です。たぶん知名度の高いのはカラヤンでしょう。カラヤンはベルリンの昔のシェフで、カラヤンの上記のディスクにはマーラーの5番のアダージェットが入っています。
私にとってはカラヤンという指揮者は謎なのです。きわめて正確というか、綺麗というか、悪くは無いのですけど、で、だから何なのさ、というところがあります。たぶんマーラーの5番のアダージェットは誰が演奏しても甘美というか、響きも美しいですからそれなりになるのですが、カラヤンの場合退屈になります。
その点、バーンスタインのほうが面白いかもしれません。写真つきの画像がうpできないのが残念ですが、うめきが出てくるような感じです。
マーラー:交響曲第5番

マーラー:交響曲第5番

いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのサイモン・ラトルです。40代でベルリンのシェフです。個人的には好きではありません。何でかは判りませんが、なんとなくわざとらしい、という気がしてしまいます。ベルリンフィル音楽監督就任披露のときの録音です。ドラえもんにでてきた、出来杉君ががんばって百点とってみました、みたいな(どんなや)。



ブルックナー:交響曲第8番

ブルックナー:交響曲第8番

個人的に崇拝にちかいのがチェリビダケです。バカだなあとおもいつつも海賊盤も集めています。
チェリビダケは生前レコードやCDを音の出るパンケーキと攻撃していて、CDを相当数録音したカラヤンに対しても攻撃していました。
音楽的空間というのを考えるとわかるのですが、音響はひとつのテンポを与えます。音響が硬ければテンポを早くする必要がある。音響とテンポが録音場所と違う状況下たとえば風呂場とかで、規格化した一定の状況下で録音したものをいくら再生してもそれは音楽的に正しくは無いというのがチェリビダケの主張でした。簡単には音楽的な音と録音した音とは違うはずや、ということです。
本人がそんなこと言ってましたからチェリビダケが生きてた頃は、公式にはほとんどCDはありませんでした。
チェリビダケの死後にミュンヘンの放送局にあった放送用のライブ録音がいまは正規盤としてでまわっています。個人的にはチェリビダケの振ったものならなんでも薦めます。




以下蛇足
バーンスタインはゲイであることとユダヤ教徒であることを隠しませんでした。同性愛というのがユダヤ教の教義に反しないのか不勉強なので知りませんが、マーラーが死への恐怖等何らかの理由で苦悩を曲にして、人生の深淵を見てしまった人の嘆きというか、バーンスタインが自らの体験を重ねて表現しているといったら言い過ぎかもしれませんが、しかしそう思わせるほどの何かはバーンスタインマーラーのCDにはあるきがします。

さらに蛇足
ミュージカル「ウエストサイド・ストーリー」もバーンスタインです。「トゥナイト」という曲が有名ですね。「キャンディード」というのもありますが、この序曲もけっこう有名かもしれません。ですがこのことが、指揮者として高名になっても作曲家としての名声を生前さして得られなかった原因となります。


宙-伊福部昭 SF交響ファンタジー

宙-伊福部昭 SF交響ファンタジー

伊福部昭という作曲家は知らなくてもゴジラのテーマを知らない人はいないと思います。
やはり伊福部昭という作曲家も、映画で有名になってしまったがためにあまりきちんと採り上げられることがなかった作曲家です。最近お亡くなりになりました。合掌。
THE HIT PARADE Hiroshi Miyagawa

THE HIT PARADE Hiroshi Miyagawa

リンクしていただいているfinitさんのブログで宮川泰という作曲家が取り上げられていて、ゲーム音楽であるけど良いという評価がありました。録音も東京シティフィルだそうです。宇宙戦艦ヤマトのテーマのかたですね。東京シティフィルにたまにでてた記憶があります。今度いろいろ探してみようと思っています。上記のディスクは未聴ですが宮川さんは大阪フィルでも振っていたみたいですね。知らなかった。