いままでと違う世の中

先日ステイホーム破りをして神奈川に眠っている両親の居る寺へ行ったことを書いています。ステイホーム破りとその理由を勤務先の後輩に何の気なしに話したら、その後輩は秋田出身でゴールデンウィークに帰れなかったので8月に帰ろうとしたものの秋田では県知事を筆頭に東京からの移動をかなり警戒してるらしく秋田で健在の両親や兄弟からは「帰って来るな」と云われてるそうで。聞いてて「日帰りは難しそうだしなあ…」とあたりまえの言葉しか思い浮かばず、かける言葉がなかったのですが、帰省ひとつとってみてもなんだろ、去年今年つらぬく棒の如きもの、ではちっともなくて、いままでといまから先がまったく違う世の中になってしまった感がほんとにあります。

話はいつものように横に素っ飛びます。

中央線に吉祥寺という街があります。最初にアニメイトに入ったのも・最初にスーツを買ったのも吉祥寺で、いまでも割と買い物などでよく行く街のままです。買うだけではなく食事もしてきました。吉祥寺の東急のそばに葡萄屋という肉の専門料理店があってステーキなどは良い値段なのでしょっちゅう行ける店ではなかったものの、なんどかお世話になっています。ところがここで閉店になってしまってていまになってそれを知ってシチューやハンバーグが喰えないと悟っていくらか動揺してます。過去の舌の記憶+デミグラの匂いの記憶+楽しい記憶がある店の閉鎖の焦燥は、あるはずのものを無くしたときの喪失感の焦燥に似てませんかね…って似てないかもですが。いままでといまから先はまったく違う世界であることはとうっすら頭では理解してるのですが、舌や料理や匂いが絡むと駄々っ子のように「そんなのやだやだ」的な受け入れたくないような気持ちはまだちょっとあります。