佐久島から蒲郡へ

この週末

愛知県に遊びに行ってました
佐久島
神宮前から名鉄で1時間くらいのところに西尾市というところがあり前泊し、同じ西尾の一色の港から佐久島というところへ。

佐久島三河湾に浮かぶ島で、連絡船が1日8便ほど。観光地でもない離島なので渡航者は少ないのではないかと予測していたら海水浴客が多く思いっきり外れました。連絡船は定員以上載せられないので朝の臨時便で佐久島へ。写真は運転台の横のワイパー越しの島の遠景です。
ここから先、愚かなことを書きます。
読書の傾向が必ずしも一致するわけではないものの上を通過する人と私は互いに読んだものを融通することがあって、はるか前に渡したのが森博嗣さんのミステリの「すべてがFになる」でした。次の機会に貸す予定の本を用意して持っていったら既に購入済みというくらいのめり込んでいてって個人情報はともかく、以降、ほぼ2人とも森さんのミステリは読んでいます。「F」がどんなミステリかは読んでいただくとして舞台が妃真賀島という名前です。数年前から「行ってみようか」という話はしていて、似たような名前の観光地の島が三河湾にはあるものの船が出る港が文中と異なり、文中の港の名前をヒントに妃真賀島は佐久島であろうとあたりをつけて、佐久島を目指しました。フィクションにいかれて実際に行くほど愚かな行為はない気もしますが、愚かなことをするのは嫌いではありません。愚かなことを2人で一緒にできることもありがたかったり。

実際の佐久島は海水浴場がある浜辺を除けば静かです。「F」と異なり研究所もありません。錯覚かもですが島って本土と異なり独特の空気があるような、空気というより時間がゆっくり流れてるような。

島のあちこちに現代アート作品が置いてあります。

浜辺にあるおひるねハウスという作品なんすけど、おひるねハウスはコナン君が遊びにきたことになってて、どうも佐久島はミステリに縁があるのかも。
地図を片手に島内を散策したあと「F」のように事件は起きないまま(起きたら困ります)、一色の港へ戻りました。
竹島水族館】
西尾から蒲郡へ出て竹島水族館へ。

プッシュしていた上を通過する人の前では黙ってたのですが「なんだか古ぼけたところだなあ」というのが第一印象だったのですけど

とても期待を裏切る水族館でした。水族館の説明というと学術的というか生息域や生態など述べているのですが、それらの説明のほかに、たとえばロウニンアジというアジについては「見てよし釣ってよし食べてよし」と手書きで書いてあり、マダイやマゴチのまえでは「おいしそうにみえるじゃないかにんげんだもの」というキャッチフレーズがあり、ロウニンアジやマゴチやマダイのすがたかたちを忘れてしまっても、アジやゴチやタイは美味しいということは印象に残るようになっています。解説の視点が独特なのです。また魚歴書という履歴書形式で生息域や生態を紹介していて、押さえるところを押さえつつも簡潔に説明していたり、ちょっと唸っちまいました。なんかいいなあ。

三河湾の魚はもちろん淡水魚や深海魚、貝類を含め小さいながらも水族館として見応えがありました。食い物視点で恐縮ですが今回はじめて知ったのですが西尾や蒲郡を含む三河湾は広大な遠浅の海で、遠浅の海を好むシバエビ等がいます。海老の漁獲量はけっこうあるので、ああだからいわゆる名古屋めしにエビフライがあるのかと腑に落ちたのですが。

遠浅の海に暮らすウツボがどういうふうに暮らしてるか手に取るようにわかったのですが、気色悪いといいつつついじっくりと観察しちまうことないですかね、ないかもですが。

2日間だったので遊び足りない感があったのですが、遊んでいたいのを封印して午後遅めのこだまで帰京しました。