最悪の事態を回避するというのはなかなかしんどい作業で、最悪を想定して用意したところでなにごとも起きなかったら「そこまで必要なかったんじゃないか」といわれますし、起きる前でも考えすぎだよ、というので片づけられたりします。あまりよくないことをしてるときに、ばれることを恐れて、人は隠そうとします。案外ばれません。ばれなかったらいいのか、っていったらそんなことはありません。そのときは偶然ばれなかっただけのことです。いずればれるかもしれません。いけないことをしてる人の場合、そこらへんが鈍ってきます。もしかしたらばれないでこのままいくんじゃないかと。
少し前に書類をにらめっこしてて、限りなくグレーに近い、と思しき人にグレーを続けることのリスクを含めてそれを指摘したら「考えすぎだ」「いままではダイジョウブだった」「いままで指摘してくれないほうが悪い」(つまりおれは悪くない)といわれて呆然としたことがあります。その時思い知ったのはいわなくても置かれてる状況やルールの背景を十分に理解することが出来る人なら、そもそもあんまりグレーなことなどしません。だからなにいってもなかなか理解してもらえなくて、でもって年次が上のひとだとなおのことやりにくい。なんとなく「波風たてやがって」と一時的にぷち恨みを買いつつ指導を仰ぎつつ協議しながら処理を終えたんすけど、後処理をしながらこうやって敵を増やしてくのか、と思ったんすが。最悪の事態になる前に処理できたからよかったものの、最悪の事態というのも来るかどうか不確定要素があって、たまに「あれでよかったのかな」とか思っちまいます。あー、たぶん考えすぎかもなんすが。