集英社文庫


見難かったらすいません。小田急線にでてた集英社の広告です。過去の文豪の名作をいまの人気漫画家が表紙イラストを書いたっていうやつです。坂口安吾の「堕落論」をマンガ「ブリーチ」を描いた人に、夏目漱石の「こころ」を「デスノート」を描いた人が担当してます。ちなみに走れメロスもありました。メロスはイケメンで、なおかつ走ってるんすよ。なんだかすごい時代になってるんだなー、って思っちまったんすが。


本を読む上で重要なことって、本を読んで一字一字拾って咀嚼して情景を思い浮かべたり、登場人物の容貌や表情を想像するのが大事なんじゃないっすかね。源氏物語なら、田辺聖子訳であろうと与謝野晶子訳であろうと、光源氏や末摘花がどんな容貌だか想像するのもまた大事なことのような気がするんです。違うかなあ。
走ってるイケメンのメロスを表紙に持ってきたら、本を読む意味ないんじゃないかな、っておもうんすよ。意味がないっていうのが云い過ぎならば、前戯無しのナニくらい乱暴というか、本を読む面白さの何割かを帳消しにしてる気がしてならなかったり。
集英社集英社の考えがあって、名作を知らしめたいって言うのは百も承知なんすけど。