花びら

お茶を濁す」っていうのが縁起でもない、っていうことからか、場合によってはさくらの花を塩漬けにしたものを使った濁らないさくらゆ、ってのがあります。最初、花びらをを飲み込んでいいのかどうかわかりませんでした。いまでは残してます。で、あの塩加減が嫌いではなくて好みです。でもって銀座にキムラヤというパン屋さんがあるのですが、そこもさくらの花の塩漬けをつかいます。あんぱんのへそに載せるのです。考え付いたコックさんはすごいなーと思うのですが、のせたさくらの花びらは餡の甘さを引き立てます。あのさくらの花も好きです。そういや桜もちのいくぶんかしょっぱい葉っぱも食べちまうほうです。塩味って特に疲れてるとき恋しくなるというかからだがけっこう欲するんすよね。なんでだかわからないんすけど。

陽が透けてるさくらの花びらってのも好きです。まじまじと観察する暇がないせいかそんなのが見れるのはたいてい一瞬の出来事なんすけど見れたらラッキーだと思うし、私のような風雅を解さないむくつけき東男でも、ああ、春なんだなあ、と感じます。