東京では花見を自粛しろ、って動きがあったりします。判らないでもなくて、輪番停電の時には実際に警察の方が交差点に出て交通整理にあたってるのを何回も見てるので、整理する警察も疲弊してるでしょうし、もうひとつ、平日夜間に電力消費のピークが来るってのもわかるので、夜桜見物ってのを控えたほうがいい、ってのはすごくわかるのです。上野の場合、いつもは一帯にぼんぼり1000個つけるんすけど、そんなのいっせいに点灯してる場合じゃないっすから。
で、住んでる都道府県の知事閣下は[痛みを分かち合うため]に精神論的自粛を説いてて、アマノジャクな私は実際いけるかどうかは別として【空気】的に「やるべきじゃない」っていわれるとどうしても「そうかなー?」っていう疑義が沸いてきます。こういうとき誰もが反抗しにくいことを言うってのは、いやらしいなあ、と思ってて、空気でルールを決めて、それから外れるだれかをみつけてたたけば、たたく人は気分いいんすよ。もっとたいへんなひとがいるのに花見しやがってとか、このご時勢に花見するやつは共感する能力のないひとでなしだ、っていうことができれば、たたく人は、誰の前にも程度の差こそあれ地震っていう目の前に起きた不条理に関するもやもやって晴れるんじゃないっすかね。なんとなくこういう目に見えない空気って、ちと怖いな、と思ってるんすけど、それはともかく。


花を見て少しのあいだ現実を忘れることって悪いことなんすかね。私個人はひとりでこっそり花見するつもりなんすが。
つか、サクラってほんのちょっとした光の具合で、はっとさせられることがあるんすが、

なんというか自然の色って、すごいなあ、と(それをうまく切り取れないのがくやしいっすけど)感心するくらいはオッケイかなあ、うしろ指差されずに済むかなあ、と。