くだらない話を書きます。
漱石の『三四郎』の中に子規が樽柿というのを16個食べたという記述があります。樽柿というのは渋柿を酒樽に突っ込んで渋を抜いた柿のことで、三四郎を読んで以降はよほど好きであったのだろうと想像し
という有名な句について、法隆寺のそばで柿を喰いご満悦の子規のそばで鐘が鳴り柿の前では煩悩など消えていない状況を想起するようになりました。ここではてなの今週のお題「秋の味覚」を引っ張ると旬なら16個くらいは柿って喰えるのかもなあ…などとつい最近まで想像していました。もちろんそんなに食べたことはありません。
話はいつものように横にすっ飛びます。
今夏『小市民シリーズ』というアニメを録画して視聴していました。原作にも手を出しているのですが、登場人物のひとりである小佐内さんは甘さが強めのケーキ屋でシフォンケーキとミルフィーユとパンナコッタ、ストロベリーショートにパンプキンプティング、さらにティラミスとベイクドチーズケーキを食べる描写があります(『春季限定いちごタルト事件』P155とP165とP166およびP168)・米澤穂信・東京創元社・2004)。なにかしらのタルトも食したと思われるのですが、マルジョレーヌは諦めたとの記述もあります(P166)。それを読んで「ああ人は8個くらいならケーキは喰えるのか…」と要らぬ知識が増えています。
話を元に戻すと、小佐内さんのケーキの記述を読んで、人は柿を16個も一気に喰うのはムリなのでは?と考えるようになりました。もちろん小佐内さんは女子高生で正岡子規は成人男性という差はあるのですが。
くわえて、柿を複数個買い1回はそのまま食べたのですが2回目は絶対飽きるな…と考え(パンケーキに塗るように用意していた)サワークリームと(ドライカレー用に用意していた)レーズンと柿を和えています。その体験からも、同じ味のものを連続して喰えるのか?16個はムリじゃね?というのがないわけではありません。
もちろんほんとのところはわかりません。ただ16個連続で喰えそうな柿というのがこの世にあるのなら、(ついでに書くと8個くらい喰えそうなケーキ屋のケーキも)ちょっと食べてみたい気が。