未成年の頃に住んでいた家はエアコンが無くどこをどうしたらそうなるのかいまいち理解していないものの雑木林のそばで夏は蚊が居て、網戸はあったのですがどこからともなく蚊が入って来ました。夏の夜、扇風機をかけつつパンイチで受験勉強をしつつ、蚊の音が聴こえるといったんしおりを挟んで問題集を閉じ、そばに置いてあった殺虫剤を蚊の音がする方に噴射し、そのあとなにもなかったように再開していたのですが、いまでもかすかな蚊の音を聴く能力と目の前のものに集中して処理する能力が残存していていて、それはそのときの鍛錬の賜物だと思っています。もっとも前者はなんの役に立つのかといわれるとぐうの音も出ません。
いま住んでいるところはほとんど蚊が居ません。ので、殺虫剤も10年以上前のものが現役です。しかし蚊に悩まされた子供の頃の記憶というのはなかなか忘却できず、そして猛暑だと蚊が活発化しないとしりつつも、物干しなどにひっかけるタイプの蚊除けを念のため設置しています。それらのせいか今夏蚊に刺された記憶はほとんどありません。
でもなんですが。
月曜に洗濯物を取り込んでいたときシャツの中に無音でなにかが入り込んだ感覚があり、あわててシャツの布を肌から離すようにバタバタすると背中に痛覚があり、そのあとカメムシが出てきて飛んでゆきました。最初はヒリヒリとした痛覚だけで冷たいタオルで冷やし(とっさのこの判断はおそらく悪くはなかったようなのですが)、つぶさなかったので臭いも無かったものの翌日にはほのかな痛覚+ときどきかゆみに変化していました。カメムシって人を刺す+かゆみを催すことを今回はじめて知り、泥縄もいいところなのですが懲りたので退勤時に鎮痒消炎剤とカメムシに効くかどうかはわからぬものの虫コナーズを買っています。
日常生活には支障がないレベルではあるものの厄介なのは痛みもかゆみもずっと続くわけではなく出たり消えたりする点です。おのれでコントロールできないことが絶え間なく続くのも地獄だけど間断があるのもぷち地獄だよなあ、と。以下、くだらないことを書くと、快感と痛覚やかゆみって狂いそうになる点でどこか共通するのではあるまいか、などと考えていました。それはかゆみのせいでアタマがおかしくなってるのでは?と云われそうなのでこのへんで。