この時期の里芋について

男子厨房に入らずという言葉は知ってるものの両親が忙しかったこともあって、ので小学生の頃には台所に入っていました。最初に覚えたのがニンジンとタマネギとジャガイモと肉を炒めた上で水分を加えてカレールーを投入すればなんとかなるカレーで、カレールーを出汁と味噌とにすれば豚汁になると知ると豚汁も作っていました。ところが大人になると豚汁の芋はジャガイモではない地域があることを知ります。名古屋で里芋の入った赤味噌使用の豚汁に出会ったのが個人的には衝撃だったのですがそれはともかく、赤味噌ではないものの京都や三島でも豚汁に里芋が入っていて豚汁にジャガイモ派はもしや少数派なのでは?と危機を持っています…ってそんなことを語りたいわけでは無くて。

炊き立てのごはんにあう豚汁における芋はジャガイモが至高であるということは譲れないものの(注・個人の意見です)、語りたいのはそれ以外の汁物に入った里芋です。

全国的知名度はおそらくないはずの八つ頭という里芋が癒着しデカくなったものが正月前に東京では出回ります。年末にそれを確保して下茹でした上で正月にそれを具にして醤油ベースのすまし汁に仕立てそれに餅を突っ込むのですが、鍋の底で2日ほど醤油ベースのすまし汁を吸い込んだ1月3日の八つ頭がいちばん美味であると考えています(注・個人の意見です)。

残念ながら年が変わると八つ頭はほぼ見かけなくります。が、里芋でやっても同じことなので今月に入ってから食欲が落ちているときに買い、下処理をしてる段階では最初は餅は入れずに夕食に汁物として里芋のすまし汁としてだし、翌朝里芋に味が染みたところで再加熱し餅を焼いて投入して朝めし代わりにする算段でした。ところが夕食に出した時点で里芋のすまし汁を「これおかわりしていい?」と彼氏に訊かれダメとも云えず内心明日の朝食があああああああとかもっと買っておけばよかったああああとか思いながらも応じています。翌朝、代わりに椎茸を入れ想定より少なめの里芋の雑煮での朝食になってしまったのですが、豚汁は別としてもやはり汁を吸って味の染みた里芋は美味しくてこの時期の里芋は天が与えた至福の食べ物だよなあ、と(注・個人の意見です)。

はてな今週のお題「最近おいしかったもの」を引っ張ると汁物に入った里芋なのですが、里芋の旬はいまの時期で美味しくて当たり前じゃないかとか云われるとぐうの音も出ないのでこのへんで。