秩父の味噌ポテト

土曜は秩父の山の中にいました。

三峯神社の門前では味噌ポテトというのを売っていました。ジャガイモを片栗粉(かなにか)で揚げ、甘辛いタレを塗ったものです。存在は前から知っていましたが、今回はじめて食べています。

食べてみてわかったこととして、蒸かしても割れぬねっとりとしたジャガイモなのですがジャガイモそのものにあんまり味がしないちょっと不思議なやつで、塗ってあるタレは(東京で流通してる信州味噌ではなくて)麦味噌ベースにハチミツか砂糖をあわせたのではないかと思われるやつで、合わせ技ではじめて成立する不思議な、しかし、もうちょっと食べたいと思わせる食べ物でした。酒のアテに良さそうでもあります。

あとで「作れる?」と訊かれ、メークインなどで似せたものは作れるかもと答えたものの(店先で品種を聞き損ねたのが悔やまれるのですけどジャガイモの品種が謎で)同じものは作れそうにありません。ほんとに食べたくなったら秩父まで来なくちゃいけない気が。もっともそれが郷土料理の醍醐味かもしれぬのですが。

秩父の山の中は山しか見えません。山の向こうの甲州は皮つき小じゃがいもを炒めたあと味噌と砂糖などで煮込むせいだのたまじってのがあるんすけど、隣接しつつも山を越えるとジャガイモの料理が微妙に変化するのが興味深いなあ、と。

出かけた先で見知らぬ美味を発見すると、なんかこう、微妙にうれしくなりませんかね。ならないかもですが。