不良都民の休日

両親が眠ってる神奈川は7月盆です。毎年7月に施食会という法要があるのですが、広くはないお堂の中に僧侶が多くいて五体投地や読経をし、加えて御詠歌を詠う人や私のような信仰を持つ参列者が行くのでどうみても(真言宗的な意味ではない)三密にならざるを得ず、なので時勢を鑑みて今年は僧侶のみでした。来年はどうなるかわかりませんが、ともかく疫病は信仰の現場のひとつを変えています。

その施食会には御経料を毎年志納してて、今年は盆の間に寺にいっせいに来られると三密になりかねず極力盆が明けたらで、といわれてて、でも盆からこちら地味に感染者数が増えてる東京では都民に対して「週末他府県への移動を極力控えるように」という指示があって(第一波のときの病院の実情を知ってしまっていたので)わりと忠実に守っていました。そこで感染者数が減ればよかったのですがご存じのように時間の経過とともに期待に反してどんどん感染者数が増えて行き、4連休の直前にとうとう「都民は4連休中はステイホームしろ」ということになっています。ステイホームしろといわれてもまさか御経料を踏み倒すわけにもいかないよなあ、と考えて、ステイホームを破って金曜に1日だけマスク装着の上神奈川へ行ってます。私は不良都民です。

寺で渡されたのが線香ではなく今年は時節柄マスクケースでした。図柄が北斎の神奈川沖浪裏なのは神奈川だからかも。

自動車をだしてもらっててそのまま都内には戻らず海を眺めに寄り道しています。今年は海の家はなく、三密とは程遠い状況で散策する家族連れや釣り人はいても人出はまばら。

足許気を付けろ、って言われたその3秒後、

足許に波が(あわてて逃げるおっさんをご想像ください)。北斎の図柄ほどではありませんが、そこそこ波はありました。神奈川の現場からは以上です。