本屋にて

住んでいた街の本屋のおじさんには顔がばれていて高校生の多感な頃にその本屋でサンデーと参考書と辞書を買う以外のことはしませんでした。成人向けの本も置いてあったはずなんすがいっさい買わなかった記憶があります。当時WINGSという月間のマンガ雑誌があって少女向けとも少年向けともどっちともいえないものであったのですが、興味があってもそれもその店では買わずにいました。男として振る舞いたい意識があって軟弱なものを読んでるのを知られるのがいやだったのです。他人に知られたくないとかなんとなく興味のあるものは住んでる街ではなくて、定期的に通院していた駿河台の病院の近くの神保町で買っていました。「さぶ」という雑誌があることも知りつつも同時に「やおい」という単語をうっすら知っていて、それら刺激のある同人誌・雑誌を横目に見ながら、限られたお金をやりくりしてWINGSのほかにいくらか異性の出てこない刺激のあるものをちまちま買って、夜にこっそり読んでいました。
私を知ってる人がそこにはいないと知りつつも、最初は異性の出てこないものでちょっとした刺激程度のものでも当時は(親しくなったよその女子高の子がいた時期もあったので)なんだか「いけないことをしてる」意識が強くレジにそれらをもってくだけでもちょっとした勇気が必要で・どきどきしてて、買ったら買ったで地下鉄駅に向かう途中で、事故にあって遺品として買った本がばれたら困るなあとか本気で考えていました。いまから思えば噴飯ものですが・いまとなってはよくわかるのですが、「いけないことしている」という意識はひとをどきどきさせ、なにを買ったかは忘れてもそこらへんははっきり覚えています。
いまはもう買うだけで勇気が必要・どきどきするものなんて思いつかないんすが。
はてなのお題が「買い物」なんすがいつものように微妙にずれちまいました。